今日の一冊バックナンバー

  • May

    01

    『私たちのお弁当』クウネルお弁当隊・編(マガジンハウス)

    『私たちのお弁当』クウネルお弁当隊・編(マガジンハウス)

    「さまざまな47人の、ある日のお弁当を集めてみました。」そんなお弁当尽くしの本です。
    一口にお弁当と言っても、おにぎり、パン、麺類、アジア風だったり、イタリアンだったり、どれも個性豊かで「お弁当」のイメージをいい意味で覆されました。(なかでもトマト1個をまるごと入れちゃうお弁当は衝撃的です・・・!)今までお弁当は彩りよく品数も豊富に、と難しく考えてしまっていましたが、この本を読んでからは好きなものを好きなように、と楽しくつくれるようになりました。この春、お弁当生活はいかがでしょうか。

    (ミシマ社 平田薫)

  • May

    02

    『科学的とはどういう意味か』森博嗣(幻冬舎新書)

    『科学的とはどういう意味か』森博嗣(幻冬舎新書)

    科学、数学、論理・・・そんな言葉を聞くと思考がストップしてしまう人、学生のときに理系科目で躓いて「文系」になった人、そんな人にぜひ読んでほしい一冊です。科学的っていったいどういうことなのか? 科学的でないと何が困るのか? その答えを上記のようなタイプの人にもわかるように、森先生がわかりやすく教えてくれます。私はこの本を読んで、幽霊が怖くなくなりました。

    (ミシマ社 平田薫)

  • May

    07

    『セミたちと温暖化』日高敏隆(新潮文庫)

    『セミたちと温暖化』日高敏隆(新潮文庫)

    忙しい毎日を送っていると、ふと忘れがちな大切なこと。
    忙しさを言い訳にしたくないけれど、本書を読むと、このあくせくが温暖化につながっているのかも、とドキッとします。生き物のなかで人間が、一番季節や自然の変化に鈍感なのかも。。
    日高先生の少年のような好奇心や、生き物に対する優しいまなざしに、豊かな気持ちになる素敵な一冊です。

    (豊島区 リブロ池袋本店 釘嶋美奈子さん)

  • May

    08

    『プロ野球の職人たち』二宮清純(光文社新書)

    『プロ野球の職人たち』二宮清純(光文社新書)

    プロ野球が開幕して約1カ月、日々動向のチェックに余念がない私ですが、さらに気分を盛り上げてくれる一冊が発売されました。一流と呼ばれる選手には共通点があり、とにかく努力家であるということ。こうなったのは必然なのですね。現役、OB問わず魅力ある選手のエピソードがいっぱいです。私だったらこの選手を載せたい! と考えるのも楽しいです。

    (豊島区 リブロ池袋本店 釘嶋美奈子さん)

  • May

    09

    『江戸川乱歩短篇集』千葉俊二編(岩波文庫)

    『江戸川乱歩短篇集』千葉俊二編(岩波文庫)

    一番長く繰り返し読んでいる作家は江戸川乱歩です。読み始めるとすぐにその世界に引きずり込まれて、生きたことのない時代にも関わらず、 情景が浮かびます。不気味さと同じくらいの甘美さに脳みそがくらくらします。
    好きな短篇ベスト3 1位:押し絵と旅する男 2位:木馬は廻る 3位:算盤が恋を語る話(これは未収録です)

    (豊島区 リブロ池袋本店 釘嶋美奈子さん)

  • May

    10

    『東京日和』荒木陽子・荒木経惟(ポプラ文庫)

    『東京日和』荒木陽子・荒木経惟(ポプラ文庫)

    写真家アラーキーとその妻陽子さんの「愛の日記」が東京日和です。お互いを愛しく思う気持ちが苦しくなるほど伝わってきて、切なく温かい気持ちで胸がいっぱいになります。亡き妻を想いながら撮られた写真からは、しっかりして、と言いたくなるほど「ヨーコ、ヨーコ」と呼ぶ声が聞こえてきます。私の大切な愛の一冊です。

    (豊島区 リブロ池袋本店 釘嶋美奈子さん)

  • May

    11

    『東京ラブストーリー(上・下)』柴門ふみ(文春文庫)

    『東京ラブストーリー(上・下)』柴門ふみ(文春文庫)

    「ねえ! セックスしよ」はあまりにも有名なセリフですが、本書には主人公リカの名セリフがいっぱいなのです。
    「日が暮れかけたら、今日一日の出来事をすべて語って聞かせて!」
    「あたしが呼んだら、真夜中でも車で駆けつけて!」
    「週一度は会社を休んで朝から夜まであたしを抱いて!」
    「24時間抱きしめて、24時間愛してるってささやいてよ!」
    不器用だけれど、まっすぐに純粋に人を愛して、自分の気持ちを素直に言えるリカはとても魅力的です。女性はもちろん、男性にもぜひ読んでもらいたいです。

    (豊島区 リブロ池袋本店 釘嶋美奈子さん)

  • May

    14

    『妖怪アパートの幽雅な日常』香月日輪(講談社文庫)

    『妖怪アパートの幽雅な日常』香月日輪(講談社文庫)

    どなたかこんなアパートご存じないですか。あったら住みたいです。通称「貞子さん」なるお化けに慣れるのにはちょっと、いや、だいぶ時間かかりそうですけど。
    何よりこのアパートの魅力は手首だけのお化け「るりこさん」がつくる超絶美味(そう)な賄いの数々かと思います。本当にすごい。空腹時に読まない方が身のためです。人間、心のこもった美味しい料理を食べればひとまず元気になれます。実際文字を追ってるだけでかなり幸せになりました。(←単純)
    そしてアパートには常識にとらわれないで自由に生きてる魅力的な住人がたくさん。もちろん人間じゃない物も・・・。世の中見えてる世界だけがすべてではないと教えてくれます。
    最初子ども向けの内容かと思って軽い気持ちで読み始めましたが、何が何が。これは子どもではまだ理解できん! という位奥深い内容がぎっしりです。

    (愛知県名古屋市 名大生協ブックスフロンテ 木村直子さん)

  • May

    15

    『空想科学読本Q』柳田理科雄(メディアファクトリー)

    『空想科学読本Q』柳田理科雄(メディアファクトリー)

    アンパンマンの顔は空を飛ぶとき邪魔になりませんか?
    という質問。あなたならなんと答えますか? たいていは、「はぁ? そんな事考えたこともないよ。何? 急に」とか答えそうですよね。
    でも理科雄先生は違います。
    「それはもう大変邪魔になるはずです」とかなりまじめにお答え下さいます。
    そして数々の数式等を持ち出してそれはそれは本格的に検証しだします。あんこの重さがどうとか湿気がパンに及ぼす影響とか?
    いやいや笑い事じゃありません。どんなくだらない(失礼!)質問にも全力で取り組む姿には圧巻です。こんな先生がいたら私も理科が大好きになっていたかも・・・。
    ちなみにこの本にうちの従業員(男子)の質問が掲載されております。やはり男子ならではのくだらない質問です!(ごめん!)

    (愛知県名古屋市 名大生協ブックスフロンテ 木村直子さん)

  • May

    16

    『海馬亭通信』村山早紀(ポプラ文庫ピュアフル)

    『海馬亭通信』村山早紀(ポプラ文庫ピュアフル)

    この著者を知れて本当によかった。と久々に思いました。
    シリーズ物の「コンビニたそがれ堂」や「竜宮ホテル迷い猫」なんかも大好きで本当に迷ったのですけど。
    とにかく、この著者の作品には、不思議、優しさ、温かさ、そしてちょっとおちゃめな感じがそこら中に溢れています。
    これを読むと慌ただしい毎日のなかで少しずつ凝り固まってしまった心がゆるゆるほぐれていくような気がします。(少なくとも私はですけど!)
    でもまさか「ホイミ」やら「エリクサー」なんて言葉が出てくるとは思わなかった! ←わかる人にはわかる(笑)
    そんな村山早紀さんが放つ独特の世界が大大大好きです。

    (愛知県名古屋市 名大生協ブックスフロンテ 木村直子さん)

  • May

    17

    『とろける鉄工所』野村宗弘(イブニングKC)

    『とろける鉄工所』野村宗弘(イブニングKC)

    溶接工のお話でまぁ専門用語なんかも結構でてきてかなりマニアックな世界なんですが、そんなマニアックな世界をここまでゆるゆるほわんほわんに描くなんてすごいと思いました。知識なくても苦痛なく読めちゃいます。
    会話が広島弁の所も癒しポイントですかね。「ぶちうまい~」とか「ぶちかわいいじゃろ~」とか。
    しかし読んでみて溶接工の仕事は本当に大変だと思いました。いつも死と隣り合わせなレベルなんですよ!!
    こういった方達のおかげで私達の生活は成り立っているんですね。本当にありがとうございますm(_ _)m

    (愛知県名古屋市 名大生協ブックスフロンテ 木村直子さん)

  • May

    18

    『宇宙で最初の星はどうやって生まれたのか』吉田直紀(宝島社新書)

    『宇宙で最初の星はどうやって生まれたのか』吉田直紀(宝島社新書)

    えー、いい歳して宇宙大好きっ子です。宇宙はこの世で最大のミステリーだと思いませんか? どうか思って下さい。
    うちは理工系地区にある本屋さんなので、こういった類の専門書は山ほどあるんですけど・・・。これ人間の言葉?? と言う感じでまったくもって理解不可能なので、こういった一般向けに書かれた読みものは本当~にありがたいです(T-T)
    私たちが疑問に思う事についてやさしくわかりやすく教えて下さってます。今最も注目されている研究者ではないでしょうか?
    宇宙と言えば、もうすぐ金環日食ですね。少し前スーパーに買い物に行ったら日食用のメガネが売ってて(今やどこでにでも売っているメガネ君)どうしようか迷っていたら姉がビシッと一言。「どうせ間近になったらなくなるに決まっとるんだで買っときゃー」(激しい名古屋弁ですみません)
    何が何でも起きなければ!!! みなさんも頑張って起きて下さい! ってみんな普通に起きてる時間か!

    (愛知県名古屋市 名大生協ブックスフロンテ 木村直子さん)

  • May

    21

    『いとしのムーコ』みずしな孝之(講談社イブニングKC)

    『いとしのムーコ』みずしな孝之(講談社イブニングKC)

    猫好きの嫁がハマった一冊。「ガラス職人のこまつさんと飼い犬ムーコの考えている事は違うのに最後には(なんとなく)通じあってるのがサイコー! 何と言ってもムーコがカワイイ!!!」のだそうです。個人的にはみずしな先生が本作で本当のメジャー作品を掴んだのが感慨深いです。

    (神奈川県平塚市 サクラ書店平塚ラスカ店 柳下博幸さん)

  • May

    22

    『QED 百人一首の呪』高田崇史(講談社ノベルス)

    『QED 百人一首の呪』高田崇史(講談社ノベルス)

    ミステリ小説なのですが、主題はあくまで百人一首にまつわる歴史の謎を解き明かす事であります。その過程で殺人事件が起きたり巻き込まれたり解決したりしつつ導き出された歴史の「新解釈」は「言われてみればなるほど・・・」と説得力ありの一冊。巻末おまけの百人一首曼荼羅図は圧巻。『ちはやふる』『うた恋い』と一緒に展開も!

    (神奈川県平塚市 サクラ書店平塚ラスカ店 柳下博幸さん)

  • May

    23

    『オカルト』森達也(角川書店)

    『オカルト』森達也(角川書店)

    ドキュメンタリーディレクター、作家の森達也が「スプーン曲げ」「イタコ」「心霊」「UFO」「臨死体験」「メンタリスト」等々の「オカルト的なもの」を提示していくが、答えは導かない。本物と偽物のあやふやな境目を提示するのみ。だから引き込まれる。だって本物のイタコに逢いたいもの! 清田益章が未だに「スプーン曲げ少年」と呼ばれるからこその「能力」であったりは信じられるもの!(だって今年50歳だよ?) それら「オカルト的なもの」に対し答えを求める人には薦められないけれど、境目を許容できる方にはお薦めです。

    (神奈川県平塚市 サクラ書店平塚ラスカ店 柳下博幸さん)

  • May

    24

    『太陽は動かない』吉田修一(幻冬舎)

    『太陽は動かない』吉田修一(幻冬舎)

    「ジェノサイド面白かったよ! 次のオススメは何がある?」 常連さんにそう聞かれたら今ならこの一冊を薦めます! 次世代エネルギーをめぐる若き産業スパイたちの闘いを描いたエンターテイメント作品。「情報」を追って敵と味方が交錯するスピード感。キャラクターが生き生きとしているのでついつい続編を期待してしまうキャラ立ちっぷり。刹那的な生き方をする主人公が幼少期に言った「壁の向こうに行きたかった」が響きます! これが新しい「吉田修一」の世界です。

    (神奈川県平塚市 サクラ書店平塚ラスカ店 柳下博幸さん)

  • May

    25

    『大山倍達の遺言』小島一志、塚本佳子(新潮社)

    『大山倍達の遺言』小島一志、塚本佳子(新潮社)

    極真の大分裂騒動の真相を丹念に描いたドキュメント。528ページのヴォリュームに気後れすることなく読むべきです。押忍! 生前から館長が後継者の条件にあげていたのが「腹に脂がたまった年寄りではいけない」「強くなくてはいけない」「日本選手権、世界選手権のチャンピオンで100人組み手の達成者が望ましい」これらの条件を満たしていたのは松井章圭しかいなかったにもかかわらず松井二代目館長を是としない極真は分裂を繰り返し現在の状況をつくってしまった。極真を学んでいない私がこれ以上感想を述べるべきではないので最後に私と極真の接点を。小学生の時に些細な事で口論となり「よし、明日決闘だ!」となった放課後。耳に入ってくるのは「アイツ、キョクシンやってるらしいよ」「屋上立ち入り禁止だけど、アレってアイツが蹴りで壁を壊したかららしいよ」翌朝まで一睡もできなかったのは「空手バカ一代」世代なら笑えないであろう(梶原Bro'sの責任だよ!)。ちなみにガクブルで決戦の場に立った私を出迎えたアイツは「アチョ~」と叫び先週TVで見た蛇拳のポーズを同じく蒼褪めた顔でキメていたのである。後日談としてアイツは通信教育の「マス大山カラテスクール」受講者であった。この男は実在するっ!! ちなみにアルバイトちゃんが「てんちょ~、オオヤマバイタツの遺言ってありますか?」と聞いてきた時に極真の、大山倍達の、伝説が崩れたと言っても過言ではない。このアルバイトも実在するっ!

    (神奈川県平塚市 サクラ書店平塚ラスカ店 柳下博幸さん)

  • May

    28

    『ジョゼフ・フーシェ―ある政治的人間の肖像』シュテファン・ツワイク(岩波文庫)

    『ジョゼフ・フーシェ―ある政治的人間の肖像』シュテファン・ツワイク(岩波文庫)

    フランス革命期の最も世渡り上手(?)な、ある政治家の伝記。時の権力者に合わせてコロコロ立場を変える風見鶏。急進的な共産主義者にもなれば、徹底した保守政治家にもなる。アメリカで言えば昨日までは民主党員だったのが、今日は完全な共和党員となっているようなものだ。普通ならどこかで破滅しそうなのに、周りの同僚や政敵が消えていくなかで彼だけはフランスの激動の時代を泳ぎ切るのだ。男性の読者にお薦めかもしれない。

    (愛知県名古屋市 三省堂書店名古屋高島屋店 西村早苗さん)

  • May

    29

    『ジーヴズの事件簿』P・G・ウッドハウス(文春文庫)

    『ジーヴズの事件簿』P・G・ウッドハウス(文春文庫)

    学生の時分、単行本で読んでいまいちウッドハウスのユーモアが面白いと思えず、自分自身にがっかりしたものだが、最近、文庫で出ているのを見かけて再挑戦をした。とても面白い! なんで昔はこの面白さがわからなかったのだろう? と首をひねりながら一気に読んだ。とにかく、気分よく笑え、読後感も爽やかで満足。こういう本はなかなか日本の作家では読んだことがないが、誰かご存知の方がいたら紹介してほしいものです。

    (愛知県名古屋市 三省堂書店名古屋高島屋店 西村早苗さん)

  • May

    30

    『6:30 am』robert weingarten(Hatje Cantz社)

    『6:30 am』robert weingarten(Hatje Cantz社)

    洋書の写真集。語学が苦手なので洋書は読まないが、その棚を見るのは好きです。うまく言えませんが、洋書は(当たり前ですが)日本にはない発想の本や見る視点が違う本が多いように思えて見ているだけで楽しい。この本もタイトル通り、2003年の午前6時半の風景を1年に渡り、同じ場所から撮り続けた本です。毎日ではないものの連続している日もあり、ずいぶん同じ場所なのに趣が違って面白い。

    (愛知県名古屋市 三省堂書店名古屋高島屋店 西村早苗さん)

  • May

    31

    『シャバット 安息日の現代的意味』 A. J.ヘッシェル(教文館)

    『シャバット 安息日の現代的意味』 A. J.ヘッシェル(教文館)

    「ユダヤ教は時間の聖化をめざす時間の宗教である」とある本書はユダヤの宗教哲学者ヘッシェルの作品のひとつで、特に安息日に焦点をあてた本です。宗教に興味がなくても十分に理解でき面白く読めますし、時間や休日、もしくは人生そのものに対しての思想をも深めてくれる本です。日本の社会には欠けている何か大切なことを教えてくれるような気がします。実益を得るには役に立ちませんが、たぶん人生を、心を、本当に豊かにしてくれる本かと思います。

    (愛知県名古屋市 三省堂書店名古屋高島屋店 西村早苗さん)