今日の一冊バックナンバー

  • Jul

    02

    『アオバ自転車店』宮尾岳(少年画報社ヤングキングコミックス)

    『アオバ自転車店』宮尾岳(少年画報社ヤングキングコミックス)

    ツールドフランスも始まり、自転車乗りの夏がやってきました。最近は自転車ブームとかで良くも悪くも人気が出てきて複雑な気分です。コミックスではロードレースを題材としたものがいくつか出ています。これはこれでアツくて、読んだら走らずにはいられない気持ちになるのですが、それだけじゃないよ、と教えてくれたのが『アオバ』でした。「自転車と人間の数だけドラマがある」をテーマに、大事な人への想いだったり、大切な自転車への想いだったり・・・。ときに熱く、ときに切なく・・・。多くの実在する自転車とともに展開される、心温まる人間模様。読めば読むほどアオバ自転車店でフルオーダーしたくなってたまらなくなります。コミックスは全20巻で前シリーズから数えると通算40巻にもなる人気シリーズ。また新シリーズが始まるそうです。

    (三省堂書店新横浜店 濱元翔さん)

  • Jul

    03

    『乱れからくり』泡坂妻夫(創元推理文庫)

    『乱れからくり』泡坂妻夫(創元推理文庫)

    老舗の玩具商社長の事故死を皮切りに引き起こされる陰惨な連続殺人事件。玩具商が舞台だけに古今東西のからくり人形などの知識が興味深いです。著者自身が奇術師ということもあって、からくりにも造詣が深かったのだろうと思います。もちろんそれだけではなく、トリックや真相への展開など本格ミステリとしても秀逸な作品ではないでしょうか。でも隕石が落ちてきて死んじゃう(これは事故)とかもうさすが泡坂妻夫としかいえません。

    (三省堂書店新横浜店 濱元翔さん)

  • Jul

    04

    『ビジュアル版 新・脳と心の地形図』リタ・カーター(原書房)

    『ビジュアル版 新・脳と心の地形図』リタ・カーター(原書房)

    1999年の初版から12年を経ての新版。横組みになり、よりグラフィカルに最新の知見を交えてリニューアル。脳の構造から感情、知覚や記憶といった認知機能の解説を経て意識=心のありかに迫ります。脳科学の入門書、あるいは教科書としてこれほど適したものがあるか? というくらいによい本だと思っています。初版は学生時代に大活躍してくれました。脳と心に興味のある人は読んでおくべき一冊。

    (三省堂書店新横浜店 濱元翔さん)

  • Jul

    06

    『ねにもつタイプ』岸本佐知子(ちくま文庫)

    『ねにもつタイプ』岸本佐知子(ちくま文庫)

    こういう感性はいったいどこをどうしたら染み出してくるのかわかりませんが、じわっとくる笑いに電車内で何度せき込むふりをしたことでしょうか。子どもの頃こんなこと考えたことあるなあとか、自分なりの目玉焼きの食べ方とか、『あいつ』との壮絶な戦闘とか、共感するところ多々あります。でも岸本先生はそんな誰もが経験しているような日常を見事なまでに非日常に変換してくださいます。人前で読むのをはばかられる妄想全開エッセイ。

    (三省堂書店新横浜店 濱元翔さん)

  • Jul

    09

    『暗号解読』サイモン・シン(新潮文庫)

    『暗号解読』サイモン・シン(新潮文庫)

    騙されたと思って読んでみてください!
    ミステリー小説かと思い手に取ってみました。まず、目次で違和感をもち、数ページ読んだところ間違いに気づきました。結果的に、はまりました。おもしろい!! 現代社会にいたる暗号の歴史がそれに関わる人とともに描き出されてます。わたしがノンフィクションにはまるきっかけとなった一冊です。

    (福岡県久留米市 BOOKSあんとくみずま店 床嶋正三さん)

  • Jul

    10

    『24 TWENTY FOUR』竹書房文庫

    『24 TWENTY FOUR』竹書房文庫

    私は、小説から入りました! 言わずもがなの人気作ですが皆がDVDに熱狂してる頃、レンタルを待つのが嫌だった為、小説から始めました。意外にも、私は小説版の方が好きでした。ちなみに、自店で新刊が出ると必ず一冊のみ売上があがってたのは、私です。

    (福岡県久留米市 BOOKSあんとくみずま店 床嶋正三さん)

  • Jul

    11

    『半落ち』横山秀夫(講談社)

    『半落ち』横山秀夫(講談社)

    たまに読みたくなります。初めて読んだのは、高校生の頃でした。当時は、さらっと読んだ感じでしたが、たまに思い出すと読みたくなります。どのような理由があれ殺人は、悪い事と教えられてきましたが、本書を読んで、多少なりとも価値観が揺らいだ気がします。別に殺人行為を肯定する気はさらさらないのですが・・・。

    (福岡県久留米市 BOOKSあんとくみずま店 床嶋正三さん)

  • Jul

    12

    『隠蔽操作』今野敏(新潮社)

    『隠蔽操作』今野敏(新潮社)

    このシリーズ読破中!! 警察官僚が主役! 主役の階級は、警視長。個人的には数々の警察小説を読んできましたが、この階級の主人公には思い当たらない。主人公なのに昔の事を根に持っていたり、家族関係に問題があったりとすごく人間的な感じがします。最近のお気に入りでシリーズ読破中です。

    (福岡県久留米市 BOOKSあんとくみずま店 床嶋正三さん)

  • Jul

    13

    『フェルマーの最終定理』サイモン・シン(新潮文庫)

    『フェルマーの最終定理』サイモン・シン(新潮文庫)

    数学ノンフィクションなのに感動しました。某有名書店を訪問中に見つけてしまいました。
    当初は、売場を参考にする目的だったはずが・・・。我慢できずに購入してしまいました。
    私は法学部出身なので数学はからっきしでしたが、あらためて数学を勉強したいという気分にさせられました。
    ということで、文系の方にこそ読んでいただきたい一冊です。

    (福岡県久留米市 BOOKSあんとくみずま店 床嶋正三さん)

  • Jul

    17

    『影法師』百田尚樹(講談社文庫)

    『影法師』百田尚樹(講談社文庫)

    この本を読むとなぜか池上遼一氏の『サンクチュアリ』を思い出してしまう。表の世界と裏の世界に分かれたふたり、裏方は徹底して黒子に徹するというふたりの男の生きざまは絶対女には無理だと思う。でも生涯を通して心底信じあえるそんな友との出会いは奇跡に近いかも。

    (岩瀬書店福島駅西口店 半澤裕見子さん)

  • Jul

    18

    『ぶらり日本歩き旅』森崎英五朗(連合出版)

    『ぶらり日本歩き旅』森崎英五朗(連合出版)

    本って不思議です。20年前に生まれた本でも読者が今日手にすると、その人にとっての新刊なのですから。と言うことでこの本の著者・森崎氏は20年前テント担いで丸一年、日本列島ぐるり一周六千キロを歩いた。とんでもない人です。旅のなかの素敵な思いは、時間が経過するほど輝きを増すのではと私が思ってしまうほど、現在の森崎氏は輝いています。

    (岩瀬書店福島駅西口店 半澤裕見子さん)

  • Jul

    19

    『核の柩』松浪和夫(講談社文庫)

    『核の柩』松浪和夫(講談社文庫)

    あの未曾有の東日本大震災から16カ月が過ぎました。福島に住む私たちは毎日原発による見えない放射能の恐怖と闘っています。今日の一冊は2007年すでに原発は危険だと警告している核の柩です。たぶん発売当時にこのタイトルをみて原発だと感じた方はどのくらいいるのでしょうか。皆さん、是非読んで下さい。今の私たちにはあまりにリアルすぎる内容ですが、決して目をそむけてはいけないと思います。次の世代のために。

    (岩瀬書店福島駅西口店 半澤裕見子さん)

  • Jul

    20

    『赤い自転車に乗って』山村洋子(致知出版社)

    『赤い自転車に乗って』山村洋子(致知出版社)

    もし今、あなたが何かの壁にぶつかって悩んでいたなら是非この本をおすすめします。何をやってもうまくいかないと思っても、その事はあなたにとって必要な道のりなのです。自分の人生切り開いて何度でも立ち上がるそんな勇気がもらえる一冊です。

    (岩瀬書店福島駅西口店 半澤裕見子さん )

  • Jul

    23

    『自然について』ラルフ・ウォルドー・エマソン(日本教文社)

    『自然について』ラルフ・ウォルドー・エマソン(日本教文社)

    昔々、待ち時間の暇つぶしにと立ち寄った書店で、なぜか手に取ってしまったのが岩波文庫版の『エマソン論文集』。「これは素晴らしいことが書いてある!」と興奮とともに夢中で読んだことを覚えています。でも実はこんな難しい本、当然(?)理解して読んでいるわけもなく、「なにかここに書かれている美しいもの」を漠然と追いかけていただけでした。けれど、もしかしたらいつかすべてを理解できる日が来るかもしれない。その日までずっとそばに置いておきたい。そんな本です。直感のみでおすすめします。

    (鹿児島県霧島市 金海堂イオン隼人国分店 小濵陽子さん)

  • Jul

    24

    『逝かない身体――ALS的日常を生きる』川口有美子(医学書院)

    『逝かない身体――ALS的日常を生きる』川口有美子(医学書院)

    『逝かない身体』『その後の不自由』など、気になるタイトルがそろう医学書院「ケアをひらくシリーズ」の一冊。ALSの母親の介護ノンフィクションという、重い気持ちになりそうで手にとる気持ちになれなかったこの本を開かせたのは、このタイトルの魅力でした。そして開いたが最後、今度は著者の筆の力で一気に読まされてしまいます。
    もう意思の疎通はできない、でも確かにそこにある温かい「身体」と向き合った日々。読後、不思議と清々しい気持ちにすらなれる大宅壮一ノンフィクション賞受賞作品です。

    (鹿児島県霧島市 金海堂イオン隼人国分店 小濵陽子さん)

  • Jul

    25

    『石川くん』枡野浩一(集英社文庫)

    『石川くん』枡野浩一(集英社文庫)

    「はたらけどはたらけど・・・」で有名な石川啄木。苦労人だったんだ・・・と思ってました。この本を読むまでは。実は女房子どもをほったらかして女とイチャイチャ、お友達の金田一くんにお金を借りては踏み倒す、という大正のダメンズ石川くん。そんな彼に平成のダメンズ(?)枡野くんがため口でツッコミます。

    (鹿児島県霧島市 金海堂イオン隼人国分店 小濵陽子さん)

  • Jul

    26

    『ひかりの素足』宮沢賢治(偕成社)

    『ひかりの素足』宮沢賢治(偕成社)

    幼い兄弟が鬼に鞭打たれ、傷だらけになりながら地獄を歩いた後に出会う「ひかりの素足」のその人の言葉は、何度も読み返しても涙があふれます。その人の前で改心する鬼の気持ちがわかります(笑) 哀しさと美しさで織られた宗教的物語です。

    (鹿児島県霧島市 金海堂イオン隼人国分店 小濵陽子さん)

  • Jul

    27

    『アースダイバー』中沢新一(講談社)

    『アースダイバー』中沢新一(講談社)

    現代の東京を縄文時代の古地図と重ねることで、土地の無意識を、神話を、霊性を読み解いてゆく・・・なんともわくわくする本です。あそこにあれがあるのはそういうことだったのか・・・!(東京そんなに知らないけど) という発見は人の魂に訴えかける魅力があります。ぜひこの本を持ってブラタモリしてみたい・・・。今度は大阪版も本になるとのこと。今から楽しみです。(大阪ぜんぜん知らないけれど)

    (鹿児島県霧島市 金海堂イオン隼人国分店 小濵陽子さん)

  • Jul

    30

    『ピエタ』大島真寿美(ポプラ社)

    『ピエタ』大島真寿美(ポプラ社)

    衝撃の展開や事件とは無縁に静かに進んでゆくお話。だが退屈を感じさせる事はなく、真摯に生きている登場人物たちの人生を追わずにはいられない。ページをめくる毎に物語が心に降り積もって読み終える頃には宝物になっている、そんな一冊。

    (東京堂書店神田神保町店 小山貴之さん)

  • Jul

    31

    『退出ゲーム』初野晴(角川文庫)

    『退出ゲーム』初野晴(角川文庫)

    シリーズ物の第1作目。パズル的な事件から少し考えてしまう事件まで、泣きも笑いもある贅沢仕様なミステリ。また事件解決毎に廃部寸前だった吹奏楽部に徐々にメンバーが揃っていくのも本作の楽しみのひとつ。青春ミステリ・・・のはずなのですが巻を重ねる毎にお笑いパートの破壊力が増し外出先で読む事が躊躇われる、そんな一冊。

    (東京堂書店神田神保町店 小山貴之さん)