今日の一冊バックナンバー

  • Jan

    01

    『ジョゼと虎と魚たち』田辺聖子(角川文庫)

    『ジョゼと虎と魚たち』田辺聖子(角川文庫)

    高校生だったころ、この本を読んで「こんなにもきれいな小説ってあるんだ」と、こころをぐっと掴まれたことを強烈に覚えています。それから何度読んでも、何年たっても色あせずに、ずっとそこにある本。映画にもなった表題作はもちろんのこと、9つの短編すべてがかがやいていて、ほんっとうにすばらしい。こんな澄みわたったいいお天気のお正月に、もういちど読みたいなあとふと頭に思い浮かびました。よい年になりますよう、願いをこめて。

    (ミシマ社 新居未希)

  • Jan

    02

    『友達の作り方』高橋睦郎(マガジンハウス)

    『友達の作り方』高橋睦郎(マガジンハウス)

    はじめにお断りしておくと、本書はタイトルから想像されるような「友達の作り方」指南書ではありません。ここに書かれているのは、詩人・高橋睦郎が77人の「友達」といかに出会い、いかに交際したか、そして彼らがいかなる人物であったかという事柄についてであり、本書はいわば「交遊譚アンソロジー」(もしくは「人物カタログ」)なのです。三島由紀夫、三好達治、谷川俊太郎、横尾忠則、澁澤龍彦・・・名だたる文人・芸術家たちの知られざる横顔と奔放な交遊エピソードはいずれも興味深く、ぼくのちっぽけな固定観念は容易く壊されました。「人間」ということを知る一冊です。

    (ミシマ社 池畑索季)

  • Jan

    03

    『STYLE』ケイト・スペード(ブックマン社)

    『STYLE』ケイト・スペード(ブックマン社)

    明けましておめでとうございます。新人の寄谷です。皆さまお正月いかがおすごしでしょうか。さて本日ご紹介する私の一冊は『STYLE』です。絵が中心の綺麗な本です。女性に人気のブランド、ケイト・スペード ニューヨークのデザイナーのエッセイです。私はブランドに疎いのでもちろん商品は持っていないのですが、カラフルな水彩画がメインで構成されていて、わくわくできる一冊です。レイアウトがおしゃれだったり、面白い本や映画も紹介されていたり、素材ごとのお手入れ方法もあったり、インスピレーションをたくさん受けられておすすめです。

    (編集・営業チーム 寄谷菜穂)

  • Jan

    04

    『田宮模型の仕事』田宮俊作(文春文庫)

    『田宮模型の仕事』田宮俊作(文春文庫)

    静岡県には、模型メーカーが多い。世界のタミヤも静岡が本社です。その理由、ご存知ですか?(答えは、本書の18〜19ページをご覧ください。)地場産業としての木工模型屋からスタートしたタミヤは、静岡にとどまりながらも、いかにして世界一の模型メーカーになっていったのか。何を大事にして、何に本気になって世界一になったのか。「涙と笑いの奮戦記」読むべし!

    (ミシマ社 渡辺佑一)

  • Jan

    05

    『ピダハン』ダニエル・L・エヴェレット(みすず書房)

    『ピダハン』ダニエル・L・エヴェレット(みすず書房)

    安田登先生の『あわいの力』に出てきたのがきっかけで読み始めた本書。ブラジルの一部族であるピダハンは、我々には見えない精霊なんかも見える。言語も、どの言語体系にも属さない。そしていつもにこにこしている。わたしたちの基準からは、うらやましいと感じてしまう温かな言動もあれば、「ありえない」行為も多々ある。その是非を云々する以前に、そういう人間がいることだけでも知っておきたい。読む者のなかに「あわい」が生まれることは確実である。

    (ミシマ社 三島邦弘)

  • Jan

    06

    『know』野崎まど(ハヤカワ文庫)

    『know』野崎まど(ハヤカワ文庫)

    脳をネットワークに接続して情報を取得し、膨大な情報を高速処理する人造の脳葉「電子葉」の移植が義務化された2081年、京都。アクセス権限がもたらす情報格差が社会格差となるほど「知っている」ことの意味が変質した世界。知るために生きる。生きるために知る。知る。know。脳。さまざまな言葉が結びついて想像が拡がる。今、知ることを巡る物語の世界を知ったことはとても大切な気がします。

    (大阪府大阪市 紀伊國屋書店グランフロント大阪店 奥野智詞さん)

  • Jan

    07

    『殺人犯はそこにいる』清水潔(新潮社)

    『殺人犯はそこにいる』清水潔(新潮社)

    司法とマスコミが作り上げた壁を白日の下にさらしだすノンフィクション。冤罪事件の裏側でのうのうと暮らしている真犯人。殺人犯はそこにいるのです。けれどそれでも警察は一向に動きません。ある日、自分の子供がいなくなってしまったら。突然、身に覚えのない容疑で逮捕されてしまったら。さまざまな人の無念の叫びが聞こえてきます。真実は、正義は、どこにあるのか。どうか心して読んでください。

    (大阪府大阪市 紀伊國屋書店グランフロント大阪店 奥野智詞さん)

  • Jan

    08

    『輪になれナニワ』佐藤俊(小学館)

    『輪になれナニワ』佐藤俊(小学館)

    2013年11月13日、J1昇格。ACLを制するほどの常勝クラブへと成長を遂げていたガンバ大阪が悪夢のJ2降格から1年。J2の舞台で何を思い、何を考えて戦ってきたのか。J2降格とJ1昇格の舞台裏を丹念に追った1冊。今年はW杯イヤーで日本代表に選ばれるであろう海外組の動向は気になるのはもちろんなのですが、J1に戻ってきたガンバ大阪がどんな戦いを見せるのか楽しみです。

    (大阪府大阪市 紀伊國屋書店グランフロント大阪店 奥野智詞さん)

  • Jan

    09

    『あの商店街の、本屋の、小さな奥さんのお話。』(高橋しん、白泉社)

    『あの商店街の、本屋の、小さな奥さんのお話。』(高橋しん、白泉社)

    東京近郊の小さな商店街の一角にある本屋さん。この本屋さんに田舎から小さな奥さんが嫁いできて一週間で旦那様は亡くなり、本屋を継いだ奥さんはお店を一人で切り盛りすることに。戦後という時代設定もありノスタルジックな話ですが、このお店に訪れる人、この商店街に暮らす人、一人一人と向き合うこと。本と人のあいだで、人と人のあいだで、本を届けること。それは今でも変わらず本屋の役割のひとつなのだと思います。

    (大阪府大阪市 紀伊國屋書店グランフロント大阪店 奥野智詞さん)

  • Jan

    10

    『骨を彩る』彩瀬まる(幻冬舎)

    『骨を彩る』彩瀬まる(幻冬舎)

    亡くした妻のことを少しずつ忘れてしまっている自分に気づく津村をはじめ登場する人たちはみんな自分の骨がどこか足りないような喪失感を抱えています。なくしたものは戻らないし、悲しみはなかったことにはできません。自分の中で忘れようにも忘れられずに息づく風景に向き合うこと、受け入れること。そんな喪失感のある風景を誰かと共有することができて、ようやく今を、そして「これから」を生きられる。「彩る」とは「これから」を生きること。はじめと最後でつながる円、風景を分かち合うことの喜びにふわりと包まれた気がしました。

    (大阪府大阪市 紀伊國屋書店グランフロント大阪店 奥野智詞さん)

  • Jan

    12

    『流れとかたち―万物のデザインを決める新たな物理法則』エイドリアン・ベジャン、J・ペダー・ゼイン(紀伊國屋書店)

    『流れとかたち―万物のデザインを決める新たな物理法則』エイドリアン・ベジャン、J・ペダー・ゼイン(紀伊國屋書店)

    "私たちの身の回りにある「流れるもの」「動くもの」は、より良く流れるかたちに進化する"というコンストラクタル法則。この物理法則は、生物、無生物を問わず適用できるとした本書は、人間社会の歴史やシステムに対するまなざしを一変させるインパクトがあった。理工書だが人文書としても示唆に富んだ一冊。面白い。

    (ミシマ社 渡辺佑一)

  • Jan

    13

    『図解絵本 東京スカイツリー』モリナガ・ヨウ(ポプラ社)

    『図解絵本 東京スカイツリー』モリナガ・ヨウ(ポプラ社)

    スカイツリーが建つ前の「空き地」から始まるこの本。地球の反対側から資源を持ってくるのも、日本中に時間通りに荷物を届けるのも、634メートルのタワーを建てるのも、「仕事」になってしまえば当たり前に思えるけれど、実はものすごい工夫と努力の積み重ね。筆者が描き出すのは「大人の仕事のものすごさ」なのです。

    (日経ビジネス編集部 山中浩之さん)

  • Jan

    14

    『機関銃の社会史』ジョン・エリス(平凡社ライブラリー)

    『機関銃の社会史』ジョン・エリス(平凡社ライブラリー)

    1人が引き金を引き続けるだけで、100人の兵士を相手に出来る新兵器、機関銃。しかし、ほとんどの軍隊は採用を見送り続けた。背景には「あれは訓練せずに使える、素人の道具だよ」という思い込みが。その代償は第一次世界大戦で兵士の命で支払われる...企業がイノベーション競争に敗れる構図が、そのまま見えてきます。

    (日経ビジネス編集部 山中浩之さん)

  • Jan

    15

    『夏子の冒険』三島由紀夫(角川文庫)

    『夏子の冒険』三島由紀夫(角川文庫)

    ライトノベルが大好きだ。筋立てはさておき主人公のキャラにぐいぐい引っ張られる痛快さが古くさい文学とは大違い。というのはアホな思い込みでした。大正生まれの三島由紀夫の描くヒロイン、夏子のキャラ立ちっぷりは涼宮ハルヒを一蹴します。深読み無用、彼女の暴走を堪能し爆笑すべし。最早足りないのはイラストだけだ。

    (日経ビジネス編集部 山中浩之さん)

  • Jan

    16

    『「空気」の研究』山本七平(文春文庫)

    『「空気」の研究』山本七平(文春文庫)

    日本人の気配りや「お・も・て・な・し」ではなく、「空気」の恐ろしさを扱った本です。空気を読む世の中とは、思考の自由を放棄した社会だ、ということ、そして自分がいかに空気を読む人間になってしまっているかが、嫌と言うほど分かります。超メジャーな本ですが、「つながり」の"空気"が濃い今こそ読み直しましょう。

    (日経ビジネス編集部 山中浩之さん)

  • Jan

    17

    『女王陛下のユリシーズ号 』アリステア・マクリーン(ハヤカワ文庫NV)

    『女王陛下のユリシーズ号 』アリステア・マクリーン(ハヤカワ文庫NV)

    時は第二次世界大戦。北極航路の護衛戦で悲惨な戦いを強いられ続けた巡洋艦ユリシーズ号。水兵たちは反乱寸前、司令部は無理解。ヴァレリー艦長はそれでも絶望的な任務に赴く。組織の矛盾の狭間に陥ったり、理解されない努力の空しさに苦しんだ時に、この本を。なぜあなたが「そこに立ち続けたい」と思うのかが分かります。

    (日経ビジネス編集部 山中浩之さん)

  • Jan

    18

    『あたらしいあたりまえ。』松浦弥太郎(PHP文庫)

    『あたらしいあたりまえ。』松浦弥太郎(PHP文庫)

    「こんな嫌なことがあった」「あれがダメージが大きかった」というような、特別なことがあったわけではないけれど、なんか浮かない日々を過ごしていたときに、「あたらしいあたりまえ」という言葉に魅かれました。買って正解! 心がすこし軽くなりました。

    (ミシマガジンサポーター 三宅沙弥さん)

  • Jan

    19

    『胞子文学名作選』田中美穂 編(港の人)

    『胞子文学名作選』田中美穂 編(港の人)

    苔にまつわる作品20篇を集めたコケ・アンソロジー。小川洋子、太宰治、井伏鱒二、松尾芭蕉、谷川俊太郎、多和田葉子、内田百閒などなど古今の作家さん20名の作品を収めています。注目すべきはその装幀と造本。穴の開いたカバー、銀色の本体、ページごとに異なる紙、文字のフォントやサイズもバラバラ・・・異空間に迷い込んだ心地です。ぜひあなたもコケワールドへ。

    (ミシマ社営業チーム 池畑索季)

  • Jan

    20

    『A Year of Mornings: 3191 Miles Apart』 	 Maria Vettese、Stphanie Congdon Barnes(Princeton Architectural Press)

    『A Year of Mornings: 3191 Miles Apart』  Maria Vettese、Stphanie Congdon Barnes(Princeton Architectural Press)

    この本は3191マイル離れた、メイン州のポートランドとオレゴン州のポートランドに住むマリアとステファニーがそれぞれの朝の風景を切り取った写真で綴る交換日記。食べかけのトーストや起きたてのベッド、ボウルに入ったゆで卵。冬のキンッとした寒さの中に感じる部屋の暖かさ、清々しい朝の空気感。さりげない日常が愛おしいと感じる、週のはじまり月曜日にふさわしい1冊です。

    (㈱イデーSHOP事業部VMD担当 小林夕里子さん)

  • Jan

    21

    『物物』猪熊 弦一郎 , ホンマ タカシ , 岡尾 美代子 , 堀江 敏幸 (BOOK PEAK)

    『物物』猪熊 弦一郎 , ホンマ タカシ , 岡尾 美代子 , 堀江 敏幸 (BOOK PEAK)

    H これ、なあに。
    O 何でしょうね。
    H これ、机掃くやつ?
    O かなあ?
    画家の猪熊弦一郎さんが集めた高価なアンティークから道端のガラクタまで、丸亀市猪熊弦一郎現代美術館に収蔵されている猪熊コレクションの中からスタイリスト岡尾美代子さんが選んで写真家のホンマタカシさんが撮りました。撮影中のゆるっとした二人の会話で、ものがクスリと笑っているように見えます。
    O 寝かせるとかわいい気がするんですけど。
    H うん。うん。

    (IDÉE SHOP自由が丘店 小林夕里子さん)

  • Jan

    22

    『暮らしを愉しむお片づけ』小林夕里子(すばる舎)

    『暮らしを愉しむお片づけ』小林夕里子(すばる舎)

    片づけよう!と思って挫折したり、せっかく片づけても長続きしないことありませんか。片づける=捨てたり減らしたりすることではありません。捨てることや減らすことにこだわらず、愛着のあるものに囲まれて暮らすことは日常をより魅力的に心地よく、気持ちを豊かにしてくれます。日常の些細なことに目をむけ、好きなものに囲まれて、居心地のよい空間で、暮らしを愉しみませんか。

    (㈱イデーSHOP事業部VMD担当 小林夕里子さん)

  • Jan

    23

    『LIFECYCLINGイデーが訪ねる眺めのいい住処』 イデー (パイインターナショナル)

    『LIFECYCLINGイデーが訪ねる眺めのいい住処』 イデー (パイインターナショナル)

    イデーが発信する、「こと」や「もの」に愛情とこだわりをもって暮らす方々の魅力あふれるすみかを紹介していくウェブマガジンLIFECYCLINGが1冊の本になりました。登場する染色家、柚木沙弥郎さんの言葉。「ものに生き生きとした個性があって、こちらに訴えかけてくるかどうか、感じるかどうかが大切なんだ。」この本のみなさんのすみかは生き生きとした個性があり、その人の人生がギュギュッと濃縮されています。

    (㈱イデーSHOP事業部VMD担当 小林夕里子さん)

  • Jan

    24

    『向田邦子 暮しの愉しみ』向田邦子 向田和子(新潮社)

    『向田邦子 暮しの愉しみ』向田邦子 向田和子(新潮社)

    私が向田邦子さんに初めて出会った1冊。1人暮らしをはじめたばかりで料理のレシピ本として使っていました。この中に出てくるハッとする言葉の数々に魅了されて「父の詫び状」「思い出トランプ」など読みましたが、向田さんが日常をおざなりにせず楽しみながら、しなやかに暮らしていたからこその作品だと思います。自分らしさを大切にした向田さんの暮しをまとめた本書は素敵な大人の女性のためのエッセンスがつまった1冊です。

    (㈱イデーSHOP事業部VMD担当 小林夕里子さん)

  • Jan

    25

    『私とは何か 「個人」から「分人」へ』平野啓一郎(講談社現代新書))

    『私とは何か 「個人」から「分人」へ』平野啓一郎(講談社現代新書))

    「もやもやしていた考えや感覚が霧が晴れるようにスッキリとしていく」ということを、誰もが1度は経験しているのではないだろうか?
    私にとって本書がまさにそれ。読むたびに、自分の中の「分人」の輪郭が鮮明になっていきます。

    (ミシマガジンサポーター いとみきさん)

  • Jan

    26

    『忘れられた日本人』宮本常一(岩波文庫)

    『忘れられた日本人』宮本常一(岩波文庫)

    たまたま家にあって何気なく、読んでみたらすごくおもしろい。村の寄り合い、女の世間、世話氏などお年寄りを中心にした古い伝承のなされ方について書かれてあります。辺境の地で黙々と生きる日本人の姿が、ありありと目に浮かぶような文章です。そして、その姿や生活は、けっして時代遅れや現実離れしているものではなく、今の私たちの体にとてもしっくりくるのではないかな、と思ったりしました。とても優しい文体で表現されていて、まるで物語のような一冊です。

    (ミシマ社 寄谷菜穂)

  • Jan

    27

    『星栞』石井ゆかり(幻冬舎)

    『星栞』石井ゆかり(幻冬舎)

    星占いの本は数多くあるけれど、下半期から始まるこの星占いには驚きました。それまでの自分の行動を、より深く考え、そしてさらにこれらからを考える・省みる視点を与えてくれます。これが占い?と思ってしまいます。まるで物語を読むように読みすすみ、自分がこの物語の主人公なんだと気づき、がんばれます。

    (ミシマガサポーター 暮らしと珈琲 みちみち種や)

  • Jan

    28

    『ウミウシ 不思議ないきもの』今本淳(二見書房)

    『ウミウシ 不思議ないきもの』今本淳(二見書房)

    その色の鮮やかさと美しさ、種類の多さから「海の宝石」とも呼ばれるウミウシ。体長1センチにも満たないものや、どうしたらこんな色になるのだろうという奇抜な体色。イガグリウミウシやキャラメルウミウシなんておいしそうな名前がついたやつも。本を開くたびにウミウシの多様性に驚かされる写真集です。
    ダイビングを始めたころ、必死で海底を探しても見つけられなかったのを思い出し、いつか奄美の海に潜りこの小さな生き物に会ってみたい。そんな気持ちにさせてくれる一冊です。

    (あさひ高速印刷株式会社 宇賀神真弓さん)

  • Jan

    29

    『ゾウの時間ネズミの時間』本川達雄(中公新書)

    『ゾウの時間ネズミの時間』本川達雄(中公新書)

    ゾウもネズミもネコもイヌも一生の間に約5億回、息をスーハーし、心臓は約20億回打って止まる。私たちが万物に平等だと思っている時間はヒトだけのもので、それぞれの動物の体のサイズに応じて、違う時間の単位が存在している。
    動物のサイズという視点から人間以外の動物を理解し、人間のサイズを知る一冊です。

    (あさひ高速印刷株式会社 宇賀神真弓さん)

  • Jan

    30

    『翼/cry for the moon』村山由佳(集英社文庫)

    『翼/cry for the moon』村山由佳(集英社文庫)

    誰にでも哀しみや苦しさはあるはずなのに、自分だけが不幸な気がしてしまう。でも結局どんな状況に追い込まれても、どれだけ望んでも自分以外のものにはなれない。それから逃れることはできず、それを拒むか受け入れるかは自分次第--。主人公のマフィが苦しみ悩み、絶望し憎しみに埋もれそうになりながらも、前を向いて生きていく姿がとても力強く描かれています。
    自分の心が弱く、くじけそうになる時に、もう一度前を向くための勇気と力を与えてくれる私にとって大切な一冊です。

    (あさひ高速印刷株式会社 宇賀神真弓さん)

  • Jan

    31

    『海を抱いたビー玉』森沢明夫(小学館文庫)

    『海を抱いたビー玉』森沢明夫(小学館文庫)

    「モノには《魂》がある」
    それをどこまで信じるかはその人次第だけれど、私はあると信じている。
    瀬戸内海の小さな島からはじまった、ボンネットバスとビー玉と少年のお話です。
    何よりもあとがきで驚きました。今もこの時にたくさんの場所で人は出会って別れて、ひとつの糸のように繋がり絡まっていくのだと思います。
    明日からビー玉をそっとポケットにしまいこんでおこう。

    (あさひ高速印刷株式会社 宇賀神真弓さん)