本屋さんの遊び方

恵文社バンビオ店は、JR長岡京駅前にある。恵文社といえば、第22回の「本屋さんの遊び方」でも紹介した一乗寺店が有名だが、このバンビオ店にも、どうやら最近新しい動きがあるらしい。
長岡京駅は、京都から大阪へと向かうJRの途中に位置する。京都駅から10分、大阪から25分だ。
一体ここは、どんな本屋さんなのか。そして、これからここで何がはじまろうとしているのか。現在バンビオ店内で行われている「はやくはやくっていわないで原画展」の企画をしてくださった書店員の鳥居さんにインタビューを行い、また前回も登場していただいた、一乗寺店店長の堀部さんにもお話を聞きました。

(聞き手:窪田篤、文:新谷有里)

第26回 恵文社バンビオ店 鳥居貴彦さんに聞きました

2013.02.08更新

圧倒的なコミックスペース

長岡京駅前にある恵文社バンビオ店。駅を降りて、高架道を歩くとそのままその店の前に着きました。まっ白い壁におしゃれな格子状の窓が目立ちます。入り口には、かわいらしい人形が立っており、総合施設Bambioの2階にふっとおしゃれな空間が現れます。

第26回 恵文社バンビオ店 鳥居貴彦さんに聞きました

手動でドアを押し開けると、そこには茶色い壁のおだやかな店内がひろがります。

第26回 恵文社バンビオ店 鳥居貴彦さんに聞きました

駅前の本屋さん、ということでもちろん実用書も多く揃ってるのですが、「旅する本」のコーナーや、作家さんのフェアなども充実しています。

第26回 恵文社バンビオ店 鳥居貴彦さんに聞きました

そして現在は、ミシマ社より出版の『はやくはやくっていわないで』原画展を行っています。格子の窓にかかる原画がとても素敵。ほかにも、店内のいろんな場所に原画をかざっていただいております。

第26回 恵文社バンビオ店 鳥居貴彦さんに聞きました

そんなあたたかな雰囲気の店内を、レジの前を通ってさらに奥へと進むと、奥にあるのはコミックスペースです。
そこに足を踏み入れてびっくり!
なんと、本棚の上にはところ狭しと、たくさんの漫画家さんからのサイン色紙がずらりと並べてあります! それに、サイン色紙だけではありません。各コミックのグッズも盛りだくさん。Tシャツや人形もしっかり飾ってあります。そしてなによりも、コミックの品揃えが半端じゃない・・・!
なんだかあきらかに、先ほどの入り口や本のスペースと、このコミックスペースは空間が違っていますよ。

第26回 恵文社バンビオ店 鳥居貴彦さんに聞きました

「もともとここは、圧倒的な同人誌やコミックの品揃え、ということでその世界では有名な店でした。バンビオ店は、その前身となる、恵文社神足店の時代から合わせると、40年近くの歴史があります。僕はもともと長岡京の人間なんですが、ここで働きだす前から漫画がすごい店、というイメージはありました。」と書店員の鳥居さんは語ります。

それにしても、『美少女キャラの描き方』・・・とかこういう本まである。・・・すごい・・・。

地域を巻き込む"街の本屋さん"として。

圧倒的な濃度のコミックスペースを持つ恵文社バンビオ店。しかし、これからはコミックや同人誌という側面以外の部分も充実させていきたいと、と鳥居さんは言います。
書店員の鳥居さんと、これからバンビオ店の変化にも少し関わっていくという、一乗寺店店長の堀部さんも加わってお話を伺いました。

―― いま、バンビオ店さんでは、いろいろと新しいことが同時平行的に動こうとしているとお聞きしたのですが。

鳥居今回の『はやくはやくっていわないで』原画展」&スタンプラリーもそのうちのひとつですよ。

―― ありがとうございます。嬉しいです。

鳥居10月からは毎月1回子どもたちへの「おはなし会」を開催しています。まだはじまったばかりですが、毎回平均40人くらいの子どもたちが聞きに来てくれています。ボランティアで地域のいろんな方に読んでもらっていて、一度は100人以上集まったときがあって驚きました。

―― 100人!? それはすごい。

鳥居先日は、Jazz LIVEをやって京都新聞に取り上げていただきました。2/27には「おとなのおはなし会」を開催する予定です。また、これはまだ企画段階ですが、すぐそこにある長岡天神で「天神さんで一箱古本市」というのが開催されていまして、今年の夏はそれとコラボしてバンビオ広場でも同じような古本市をやりましょうと言っています。

―― うわあ。それは楽しみですね。
   それは、"街の本屋さん"ということですね。

堀部そうです。つまり、多くの人に長岡京という街を知ってもらう役割があるということです。

―― それは具体的にはどういうことですか?

堀部ここは、大阪や京都からJRですぐですが、都市部からの人がここで途中下車するということは少ないように思います。今まで通過するだけだった場所から、長岡京に立ち寄る、という新しい選択をとってもらうためには、改めて僕たちが街の本屋さんとしてこの地域と向き合わなければなりません。

―― この地域と向き合う、といいますと?

堀部例えば、近くにおいしいコーヒーの焙煎所やパン屋さんなんかもあります。先ほどの長岡天神の話もそうですし、地域の方も巻き込んで、長岡京という街の存在も多くの人に紹介できるような形で、この「恵文社バンビオ店」が動いていけたらいいなあと思っています。

―― なるほど。

堀部僕は、あくまでもお手伝いなので、これから鳥居が中心となってやっていくことになります。

―― 鳥居さんは、いま入社2年目の24歳なんですよね。

第26回 恵文社バンビオ店 鳥居貴彦さんに聞きました

鳥居なんで僕なんかわけわかんないんですけど、なぜか堀部も含め、ミシマ社さんや長岡天神の方たちやいろんな人に後押しされて、じゃあこれから鳥居に・・・という感じになっちゃってるんですよねえ。ほんとになんでなんか、よくわかんないんですけど。

―― これからに注目! ということですね。

鳥居(笑)。そうですね。まさにそれしかないと思います。僕もこれからがどうなるかわからない。1年後、5年後どうなるかも全然わからない。でも、まあ言うなれば、そこを楽しみにしていただければ、という感じでしょうか。

―― はい。とても楽しみにしています。

鳥居長岡京で、いま、本屋さんがだんだん減ってるんですよねえ。この間もひとつ潰れてしまって。だから、この街における本屋さんとしての役割はどんどん重くなっていると思います。大型店もないんで、完全に趣味だけのようなお店になってもいけないですが、ベストセラーや実用書だけのお店になってもちょっとおもしろくないなあと思います。

―― コミックスペースのディープさは・・・?

鳥居あっ、あそこは変わらないと思いますよ(笑)。あそこはまた別で、これからもどんどん深くなってゆくと思います。

―― ふふ。面白いですね。

鳥居ミシマ社さんともこれからも色々やっていきたいので、よろしくお願いします。

―― もちろんもちろん! 是非これからもいろいろとやっていきましょう!

鳥居じゃあ、あのう、こないだ言ってた、次のイベントの件なんですけども・・・。

(と、その後は、ミシマ社とのこれからの打ち合わせがどんどん始まってゆきました。)


恵文社バンビオ店が、これから長岡京でいったいどのようなことをやっていかれるのか、本当に楽しみですね。
現在、開催中の「はやくはやくっていわないで」原画展もとても素晴らしいです。平澤さんの原画には、本当に力ありますので、ぜひ、見に来てください。
そして、それに合わせて恵文社全店で、読み聞かせ会やスタンプラリー、プレゼントなど様々な企画をしてくださっています。そちらも是非お楽しみください!

第26回 恵文社バンビオ店 鳥居貴彦さんに聞きました


<ミシマ社からのお知らせ>

●「はやくはやくっていわないで」原画展 
 2/1〜2/16 恵文社全店(バンビオ店・一乗寺店・西大路店)で開催中。

・2月10日
 恵文社バンビオ店内「恵文社のおはなし会」にて、「はやくはやくっていわないで読み聞かせ会

・平澤一平さんの手作りオリジナルエコバックのプレゼント
 期間中に、『はやくはやくっていわないで』と『だいじなだいじなぼくのはこ』の2冊をお買い上げいただいた方にプレゼント。すべての店舗で先着順に配布いたします。

・平澤一平さんの手作りオリジナルピンバッチのプレゼント
 恵文社各店(バンビオ店、一乗寺店、西大路店)にあるスタンプを3つすべてあつめるともらえます。こちらも先着順です。


是非お楽しみください!

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