本屋さん発!

第86回 MINOU BOOKS & CAFE 発!

2016.12.18更新


「本屋をはじめたきっかけは?」
と聞かれることが多いのですが、きっかけは無数に存在していて、気がついたら本屋をやることが何だか一番自分にとって良い人生なんじゃないかなと思っていたこと。多分、そうなるような人生を歩んで来たのでしょう。それはとても自然なことのようでした。


 いつかは生まれ育った町に戻って暮らしたいと思い始めたのも、本屋をやりたいと思い始めたのとちょうど同じ頃。本と言うよりはとにかく本屋が好きです。好きなだけお店にいていいし、何も買わなくても大丈夫。雑誌の発売で新しい情報が一斉にやってきて定期的に内容が変わるところも、何だか風通しがいい感じで好きです。以前からアメリカの文化や音楽にとても興味があったこともあり、アメリカ西海岸の本屋を3ヶ月旅し、やっぱり本屋のもつこの自由な空気感が好きだと確信して、地元に戻って本屋を始めることになりました。

 MINOU BOOKS & CAFEは、福岡県の博多から南東に50km、車でおよそ1時間のところにあるうきは市吉井町の中心部。昔ながらの白壁の町並みが残る伝統的建造物群保存地区の一角にあります。店名のMINOUは、地域のシンボルである耳納(みのう)連山のように、地域に根ざしてずっとこの場所にあるような存在になれればと思い、名前を頂きました。


 店内は元魚屋をリノベーションした30坪程の天井の高い空間で、入り口右手がカフェ、左手が本屋。扱う本は、自分の中で「暮し周りの本」と位置づけて選書をしている本が約2,000冊。その内容は、衣食住に関わる本もあれば、暮しの根底を支える思想や哲学、芸術関連の本など様々です。料理の本ひとつとっても、レシピ本から、なぜ人は料理をするのか?食べる事とは?など、自然が身近にある環境だからこそ考えを深められるような本も提案しています。オープンして1年と少しですが、地元の人とのやりとりを通して毎日が勉強です。




 14席とコンパクトなカフェスペースでは、手作りのお菓子と地元の食材で作るサンドイッチ、隣の久留米市にあるCOFFEE COUNTYのコーヒーや、地元の新川製茶の紅茶やほうじ茶などが楽しめます。不定期でイベントも行っています。まだ地方にはブックカフェというスタイルの場所は少ないので、人によって「ミノウカフェ」、「ミノウブックス」と呼び方が違うのも楽しいです。使って頂ける人の数だけお店の形があるし、それだけ本屋の形もあるということです。地元の「暮し」を感じながら考える、どこにでもあるようでここにしかない「暮しの本屋」を楽しんで頂けたら幸いです。

MINOU BOOKS & CAFE
〒839-1321
福岡県うきは市吉井町1137
TEL: 0943-76-9501
営業時間: 10:00~19:00
定休日: 火曜・第3水曜
HP: http://minoubooksandcafe.com/



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