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「ロシア人の名前は何であんなに長ったらしいのか?」と、よく言われます。時にはもっと単刀直入に、「なんであんなに滑稽なのか?」とすら言われたこともある。
確かに、ロシア人といえば、「ドストエフスキー」「ムソルグスキー」「ゴルバチョフ」など、ゴツイというか愛想がないというか、そんな名前ばかり。
ですが、「グジェ」とか「ドヴァ」とか、「ルグスキー」なんて不可思議な文字列は、ロシア人の名前でも呼ばない限り、一生声に出すことはないはず。
だったらせっかくなので、読みづらいけど、大声で唱えてみよう。気分が晴れたり晴れなかったりするかもしれません。
本連載では、そんな怪しげな響きのロシア人名を厳選して紹介するとともに、その人物のプロフィールを解説。ロシア人の名前の仕組みについてもわかる。役には立たないが。
第14回 ミハイル・ゴルバチョフ
Михаил Сергеевич Горбачёв
最近は某宗教家さんとの対談くらいでしかお見かけしませんが、一時期のこの人の人気はそりゃあすさまじいものでした。
もう誰も覚えてないと思うけど、「ゴルビーのパイプライン大作戦」なんていうゲームも出たくらいです。
なぜか空から落ちてくるパイプ同士をくっつけて、モスクワと東京の間にパイプラインをつなぐというシュールなゲームでした(まぁ、あれは当時の人間から見ても暴走気味でしたが)。
ソ連の政治家でありながら、「話が通じそうな人」という印象がギャップを生み、それが人気につながったこともあるでしょう。
でも、この人のゴツゴツした名前の響きも人気の要因のひとつではなかったかと、私は勝手に踏んでいます。
「ゴルバチョフ書記長の子小ゴルバチョフ書記長」なんて早口言葉が生まれたくらい、この名前は当時の日本人にインパクトを与えました。
ミハイル・セルゲーヴィチ・ゴルバチョフ。
ペレストロイカ、グラスノスチなど斬新な政策でソ連の再興を図り、その結果としてソ連を消滅させた男。
ロシア南部スタヴロポリ地方の農村の出身。
子どものときから成績優秀で、村の人々はそんなミハイル少年をモスクワの大学に行かせるためにカンパをして資金を集めた、という美談を聞いたことがあります。
ちなみに、この秀才君の苗字の由来である「ゴルバーチ」って語の意味は、「せむし男」です。
わりと放送コードギリギリの言葉を、我々は連呼していたわけです。
実はこの人、西側に迎合してソ連を崩壊に導いたということで、さらには名前の意味もあってか(?)、ロシアではあまり人気がありません。
ガルバチョーフ、と発音すると、ロシア語っぽくなります。
