その会社、入ってはいけません!

第4回 入ってはいけない会社―番外編―3

タテマエ上の「良い人間関係」しか形成されていない会社

新著『その会社、入ってはいけません!』を読んでくださっている方、本当にありがとうございます。これまでに200名を超える方からお便りを頂いております。「こんな会社はどうですか?」というご質問から、「自分の息子がいま仕事探しで困っているので具体的なアドバイスを!」というものまで年齢層もお立場もさまざまです。引き続き、お便りお待ちしておりますので宜しくお願いします!

さて「入ってはいけない会社番外編」の第3回目です。

会社の「人間関係が良い」というは非常にいいことです。
なぜかといえば、「人間関係が良い」→「なんでも言いたいことがいえる環境である」→「良い意見がドンドン出る」→「良い行動につながる」→「良い結果につながる」→「人間関係が良くなる」という好循環が生まれるためです。

逆に言えば結果が出ている会社というのは、「良い人間関係」を保っている会社と言えます。

多くの企業が陥りがちな罠は、良い結果を出そうと短期的な視点でものごとを判断する成果主義人事制度を導入して、成果・結果中心の行動を求める会社です。そういった会社では「良い行動」を最初に求めるため、「良い人間関係」を無視して、行動のみを追求するような雰囲気が浸透しています。

その結果、短期的には行動によって成果があがるかもしれませんが、それは長続きするものではありません。良い結果が出ない場合には、悪循環につながります。

つまり、「悪い結果が出る」→「人間関係が悪くなる」→「言いたいことが言えない環境になる」→「行動が悪くなる」→「結果が悪くなる」という負のスパイラルに陥るのです。

このように考えてみれば、良い結果を持続性を持って出し続ける会社というのは、得てして「良い人間関係」を保っている会社だといえます。良い結果が出続けるので、リストラの危険性も少なく、職場の雰囲気が悪くなる事もない、それがさらに次の良い結果を生み出すというポジティブな循環ができているのです。。

それでは職場全員が朗らかに笑って、和やかな職場環境の会社が良いのでしょうか?

実は「人間関係」にも4つのステップがあります。

「表面的な会話のステップ」→「自分の言いたいことを言い合うだけの会話のステップ」→「なぜ相手がそのようなことを言うのかを考える会話のステップ」→「より良い関係を築いていけるよう本音で話し合う会話のステップ」とあります。

「良い人間関係」とは、タテマエではなくて、本音で自分の言いたいことも言えるような会社のことなのです。

採用担当者や会社のOBの方に是非聞いてみてください。
「御社が抱えている職場の問題点は、どのようなところですか?」と。

口ごもったり、スラスラとカンニングペーパーを読んでいるかの如く課題が出てくる、もしくは違う話にすり変えるという対応をしてきたら、怪しいと考えて良いでしょう。

また、「自分の言いたいことを言い合うだけ」ではないことを確かめるために、プライベートでも職場の社員同士でつながりがあるかなどを聞いてみてください。

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プロフィール

藤井哲也(ふじい・てつや)

人事コンサルタント。(株)PASIO代表取締役社長。町工場を経営する親の長男として1978年誕生。2001年立命館大学法学部卒業後、人材派遣会社に就職。これからの日本社会を憂慮し2003年9月に会社設立。以後、若手求職者の就職支援事業を経て、現在は大企業から中小ベンチャー企業まで幅広く、若手社員の早期離職を減らすコンサルティング事業を展開。社員定着手法「リテンション・マネジメント」という概念を日本に普及・定着させた。将来の夢は「世界から飢餓をなくすこと」。

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