今月の特集1

クラフト・エヴィング商會と私(2)

2017.10.16更新

 前回、『京都で考えた』著者の吉田篤弘さんインタビューを次回お伝えします。と書きましたが、ちょっとその前に、吉田篤弘さんの世界をもう少し知っていただくほうがいいだろう、と思い、腕利き書店員さんに「吉田篤弘おすすめ本」を教えていただきました。
 なるほど〜、の三冊。私(『京都で考えた』担当編集者である三島)も大好きな三冊です。ちなみに、近年の書籍で個人的に一番のお気に入りは、『台所のラジオ』。抱きしめたくなる時間を届けてくれる。短編集です。


『つむじ風食堂と僕』(ちくまプリマー新書)
『つむじ風食堂と僕』は、『つむじ風食堂の夜』の面々と『それからはスープのことばかり考えて暮らした』の少年リツ君との共演作。子供が大人たちに聞く、仕事、将来、幸せとは何かという内容だ。ダンサーをしている若い女性の言葉がすごく印象的。飛行機や新幹線の中で時々「お医者様はいませんか」という呼びかけがあるけど、どこかで、なんらかの事情で、「この中にダンスが得意な人はいませんか」という声があがったら、自分は反射的に手をあげちゃう、と彼女は言うのだ。これは「働く」という漢字が表す「人が人のために動く」のド真ん中。今回、「吉田篤弘さんの本をオススメできる人はいませんか」という声に、応えた。これが私の仕事。そして働く喜び。
――代官山 蔦屋書店 間室道子さん


『うかんむりのこども』(新潮社)
あまりにも身近にありすぎて、そんなに意識することのない『文字』というもの。その『文字』についてのお話を、まるで昔話を聞くように、やさしく語りかけてくれる1冊です。
――ヴィレッジヴァンガード イオンタウン天理 別府深緒さん


『それからはスープのことばかり考えて暮らした』(中公文庫)
このお話を読んでからというもの毎日すっかり「サンドイッチ」のことばかり考えて暮らしていました。主人公の青年が暮らすこの町で「3 トロワ」の主人が丁寧に作るサンドイッチは本当に美味しそう。中で描かれる、このすぐ近くにあるような日常は、ありふれた平凡の中に小さなしあわせや、あたたかく魅力的な人の優しさであふれています。毎日にすこし疲れた時にそっと開くと、ぱっと時間の流れが変わって特別なことなどなくてもしあわせを感じられる魔法の一冊。
 「あたしもサンドイッチ屋さんになりたいなぁ」っと思って架空の本とサンドイッチの店「836」という企画もしてしまったほど。大好きなこの本で注意すべき点が一点。とてもお腹が減ってしまうので遅い時間からの読書は要注意です。
――HMV&BOOKS TOKYO 前田智栄さん


 みなさんのとっておきの吉田篤弘さん本は何でしょう?
 いよいよ、明日、吉田さんご本人の声をお届けします。


★発刊記念イベントのお知らせ

●吉田篤弘『京都で考えた』刊行記念イベント 於:恵文社一乗寺店

【出演】 吉田篤弘・吉田浩美(クラフト・エヴィング商會)
【日時】 10月17日(火)19:00start / 18:30open
【参加費】2000円
【会場】 恵文社一乗寺店内 COTTAGE(〒606-8184 京都市左京区一乗寺払殿町10)
【ご予約方法】 
  ウェブ予約フォーム or 恵文社店頭(075-711-5919)まで。


●代官山文学ナイト:クラフト・エヴィング商會トークショー「クラフト・エヴィング・ラジオ」 於:代官山 蔦屋書店

【出演】 吉田篤弘・吉田浩美(クラフト・エヴィング商會)
【日時】 11月2日(木)19:00start
【参加費】1,000円(トークイベントのみの参加費)
     または、
     2,500円(トークイベント+サイン会に参加できる『京都で考えた』付きの参加費)
【会場】 蔦屋書店1号館 2階 イベントスペース
【ご予約方法】 
  店頭 (1号館1階人文フロアレジカウンター)
  お電話 (03-3770-2525)
  オンラインストア

 

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