今月の特集2

 3月16日に発刊した森の案内人・三浦豊さんによる『木のみかた』。読むと、普段何気なく歩いている街も実は「森」が存在していたことに気づき、街の風景がガラッと変わる。街歩きが楽しくなる一冊です。
 さっそくこの本を持って街に出よう! 
 ということで、オフィスから歩いて10分。京都の中心、京都御所を、本書片手にミシマ社メンバーと著者の三浦さんが散策をしてきました! 今回は1、2日目にその様子を、3日目にメンバーがお気に入りの木に対するコメントを紹介します!

 また、5月4日(木)には、枚方蔦屋書店さんにて、三浦さんによる「枚方の森」バーチャル森ツアー、そして実際に街なかの「森」を探すイベント、「枚方にも「森」があった!?~森の案内人三浦豊さんのヴァーチャル森ツアー」もございますので、ぜひぜひご参加くださいませ!

森の案内人・三浦豊さんと行く! 京都御所ツアー(3)

2017.04.12更新

1日目2日目と三浦さんに京都御所を案内していただいたメンバー。3日目の今日は、京都御所に生えていた木のなかから、メンバーが共感したり、グッときた木をご紹介いたします!


【メタセコイアの推しポイント!】
メタセコイアの巨木を下から見上げてみると、ドーンと空に向かってまっすぐ伸びていて、眺めれば眺めるほどそれが心地よく、わが気持ちまでまっすぐ突き抜けていくような感じがしました。この木は化石でよく見つかって、当初は絶滅種だと考えられていたそうですが、70何年か前に中国で生木が見つかって以来、各地に植えられているそうです。生ける伝説っぽくて、なんだかカッコいいのもポイントです。(渡辺佑一)

【伊呂波紅葉(イロハモミジ)の推しポイント!】
樹高がそれほど高くなくて、傘のように丸くひろがる枝が優雅な感じ。今の季節は、芽吹く直前の葉っぱが少し赤味を帯びていて、木全体がうっすら赤く発光しているように見えて、すごく色気があるなぁと思いました。
 紅葉は「楓」とも呼ばれますが、それはこの木が、風に乗せて種を飛ばすという生存戦略をとっているからだそうです。三浦さんが見つけてくださった種は、羽の形をしていて、遠くへ飛べるような「強くていい風」が吹いたときに、木から離れるように出来ているそうです。「いい風に乗る」。見習いたいです。(星野友里)

【姥目樫(ウバメガシ)の推しポイント!】
御所ツアーのはじまりは、まずこの姥目樫から。御所のまわりは、ずーーーっと生垣で覆われています。この生垣こそが、姥目樫です。ということを、毎日この御所を横目に通勤していたのに、まったく知りませんでした。名前を知るだけで、その地との距離が一気にちかく感じます。
 姥目樫は、もともと海岸沿いに生える植物です。海岸沿いに生えるということは、イコール、潮風や悪環境に強いということ。御所のまわりは車や人がたくさん行き来する道路なので、排気ガスなどの人が生み出す環境にも耐えられる植物を...ということで、明治時代に植えられたそうです。急な環境変化にも負けず、凛々しく御所を守っている姿、なんだか心にじーんとくるものがありました。(新居未希)

【榎(エノキ)の推しポイント!】
御所のなかで大きな榎に対面したときの衝撃と感動は、本当に忘れられません。今回のレポートは京都オフィスを出たところから始まっていますが、実は出発前に三浦さんが、オフィスのお庭の片隅に、榎の子どもが生えているのを教えてくれたのでした。ひょろ〜っとしていて弱々しく、「なんか小枝が地面から生えてるな」くらいのものでした。それがこんなになるなんて...!素直に生命の力強さを感じたし、夢が広がるなあ、とすごくわくわくしました。(長谷川実央)

【椋(ムクノキ)の推しポイント!】
三浦さん曰く「ケヤキ(欅)はキレイ好きなんです」。樹表にコケが生えたら、樹皮ごとボロボロと落としてしまうらしいです。対してムク(椋)は、コケが生えても、そのまま生やしっぱなし。ズボラなのか、慈悲深いのか......それぞれに生存戦略があるようですが、わたしは断然ムク派です。コケと共に生きる姿勢に強い共感を覚えます。きっとコケがコート代わりになってくれて、身も心もいい心地......だと思います。木に生まれ変わるならば、わたしはムクになりたい。(池畑索季)

【松の推しポイント!】
松の木。つんつんとんがっていて刺さったら痛いし、なんか無表情で怖い、そんなイメージでした。でも松にもいろんな松がいる。さっぱり手入れしてもらった松、ぼてっと野性味あふれる松、雄の松、雌の松。そして赤松と黒松。三浦さんといっしょに松を見上げて以来、松たちの葉っぱにトントンと触れて挨拶するようになりました。お、葉っぱの硬いキミはクロマツくんだね。もうちょっと刈り込んでもらったらどうだい?みたいな。(鳥居貴彦)

【欅(ケヤキ)の推しポイント!】
初日のレポートで、欅の漢字の語源は木の幹が「拳」の跡に見えるから、というお話がありましたが、言葉の語源は、ケヤカ、とか、ケヤケシ、つまり著しく目立つ、とか、上品で普通とは違っていると云う古語からきたそうです。そういえば、高校の芝生広場に1本大きなケヤキの木が生えていて、それにちなんでなのか、生徒の優秀レポートをまとめた冊子のタイトルが「欅」でした。僕のものが掲載されたことは一度もありませんでした。(田渕洋二郎)

   

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