『THE BOOKS』通信

 ある日、ミシマ社に一通のメールが届きました。

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『THE BOOKS』ミシマ社編(ミシマ社)

 それは、ミシマ社刊『THE BOOKS』を読んでの熱い感想でした。
 そこには、「私にとっての一冊は、『THE BOOKS』かもしれません」というお言葉が! う、うれしい・・・! とミシマ社一同で大感動。
 いただいたメールをくわしく読んでいると、「そこに掲載されている本をたくさん入荷することができました」「こだわって選書しています」の文字が。
 ほうほう、本屋さんからのお便りだったのか〜! うれしいな〜! と思っていると、

「私の会社はセールスプロモーションを得意分野としているのですが、新しく立ち上げた事業部「ドラッグストアLive」の店舗内に、なんと!本のコーナーがあるのです」

・・・ん? ドラッグストアのなかに本屋さん!? なんだそら〜!

 ということで実際にお伺いし、お話を聞いてきました!
 こんな本屋さん(ドラックストア?)、見たことないっ!

(聞き手:窪田、新居)

第13回 [レポート]DRUG STORE Live ドラックストアの中に、本屋さん!?

2013.09.06更新

 今回お話を聞かせていただいたのは、ドラッグストアLiveで本の選書を担当されている藤井さんと、店舗責任者の谷原さんです。

―― 今日はお忙しいところお時間をいただき、ありがとうございます。
それにしても、入口の本がすごいですね! しっかり選書されているなと感じさせる、センスのいい本が並んでいてびっくりしました。

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ドラックストアの入口とは思えない!

谷原そういわれると、嬉しいです。ありがとうございます。
たしかに、普通のドラッグストアには、ああいう本は並んでいないかもしれませんね。

―― 街の中のこんな場所に本の置き方があったのか! とびっくりしました。すごく可能性を感じたというか。しかも、お店の奥にこんな大きな本棚があるなんて! こちらのお店は、なにをきっかけにこんなに本を置くことになったんですか?

藤井オープン当初から、ヘルス&ビューティーを目指して生活をトータルにサポートしたい、というコンセプトがありまして、お薬とか、日用品、美容関係といったものの中に、本とか食品など、すべてを融合できないかという想いがあったんです。
 ただ、せっかく本を入れるのであれば、どこにでもあるようなベストセラー本を置くだけではなく、こだわりを持って選書をしていこうと。

―― 選書のこだわりは最初からだったんですね。でも、本はどうやって選んでらっしゃるんですか?

谷原まず、料理本を充実させたいというのがありました。「医食同源」という言葉がありますが、料理はお薬と一番近いジャンルではないか、と思うんです。どちらも、口から入れるものですし。ですから、料理本の充実というのはメインテーマにありました。

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店舗奥のセレクト本コーナーはひろびろ。ソファーもあります

藤井ただ、自分だけで本を探すと、どうしても偏ってしまって、つい、好きなジャンルや好きな作者の本ばかり選んでしまいがちですよね。だから、ミシマ社さんの『THE BOOKS』にとても助けられました。全然知らない本にも興味が持てたので。ここから、いろいろ仕入れさせていただきました。個人的にも読みたい本がたくさん載っていましたし、この本と出会って視野が広がったと思っています。


―― 『THE BOOKS』は書店さんで手にとってくださったんですか?

藤井そうなんです!いろんな方に読んでいただける本って、どうやって探せばいいだろうって悩んでたんですよ。すごく難しいじゃないですか。そんなときに、本当に偶然なんですけど、淀屋橋のブックファーストさんに置いてあったんです。『THE BOOKS』が。

―― おー!

藤井何かな?と思ってパラパラっとめくったら、もう、買えといわんばかりに、いろいろな本のことが紹介されてて(笑)。これは、出会ってしまったなと思って。そのままレジに持っていっちゃいましたね。

―― 『THE BOOKS』の中からは、どうやって本を選ばれたんですか?

藤井ここに書かれている内容を読んで、いいなって思ったのはいっぱいあるんですけど・・・。とりあえず、自分がいいなって思ったのに全部マルをつけて、書きだしたんです。入れられる本の冊数が決まっていたので、そこからさらに絞り込んで、これだけはどうしても入れたいなっていうのを選書案として提出しました。ほぼ採用されて、すごくうれしかったです!

谷原基本的に、この本に登場されるみなさん、本が好きっていうのが、大前提ですよね。「読んでほしい」という気持ちが伝わってきました。

―― 『THE BOOKS』の中で、これはとくに読んでよかった!という本はありましたか?

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『あさになったのでまどをあけますよ』(荒井良二著、偕成社)



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『もしもし、運命の人ですか。』(穂村弘著、MF文庫)

藤井そうですね・・・『あさになったのでまどをあけますよ』はその暖かさに感動して、何人かにプレゼントしました。あと『もしもし、運命の人ですか。』もムチャクチャ面白かったので、他の穂村さんの本もどんどん読んでしまいました。棚も自然と、穂村さん率が高くなっている気が・・・(笑)。

谷原僕も藤井にすすめられて、『もしもし、運命の人ですか。』を買いました。でも、電車の中で読んでたら、思わず笑ってしまって。さすがに恥ずかしくて、これは通勤むけじゃないなと思いましたね。

藤井そうですね。電車では、ちょっと読めないかもしれないですね(笑)。でも、きっと本屋さんには並んでると思うんですよ・・・『THE BOOKS』で紹介されている本たちって。ただ、自分の目で見つけるのは至難の業、というか、埋もれてしまっている名作もあるんだろうな、と思います。そこに気づかせてもらいましたね。

谷原Liveがヘルス&ビューティーを掲げている中で、健康本や美容本だけに絞って選書しなかったのは、そういうところですよね。いい本との出会いって、気持ちがアップするし、心が潤うじゃないですか。きっと、それがLiveの目指す「ヘルス&ビューティー」なのかな、って思いますね。

―― なるほど。自分たちで言うのもなんですけど、書かれている書店員さんたちの言葉がすごく良いんですよね。この本の制作を通して、やっぱり書店の方ってすごいなって、あらためて思いました。

藤井確かに! いい本と出会ったら、人にすすめたくなってしまう気持ち、わかります。

―― お二人の間でも、本のやりとりが頻繁にあるんですか。

谷原仕事とは関係なく、藤井が「これ面白いよ」って教えてくれるんですけど、それが全部おもしろいんですよ。自分では絶対選ばないジャンルから教えてもらえるのと、自分が全然知らなかった扉を開けてもらえるんで、いつも楽しみにしてるんです。こういう本もあったのか~って、自分の引き出しが増えていくのがうれしいですね。

藤井いい本に出会うと、本当に毎日が輝きますよね~。分厚ければ分厚いほど、読み終わるのがさみしくなったりするじゃないですか。

―― あー! わかります!!

谷原あえて、読むスピードを遅くしてみたりして。1日で読みたいけども、終わってしまうのがつらいから、あえてゆっくり読もう、みたいな。そういう本に出会えるとうれしいですよね。


・・・と、本好きのお二人を訪ねてのお話は、賑やかに脱線していきました。
「ドラッグストアLive」では、普通の本屋さんとはちょっと違った選書に出会えます。本棚から、本好きスタッフのみなさんの想いが感じられるのではないでしょうか(なんと、プレゼント用にラッピングまでしてもらえるそうです)。

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◎本棚の近くには、なんとストレス診断などが無料でできる機械が!
ぜひお試しください〜(窪田とふたりでやりました)。



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DRUG STORE Live
[住所]吹田市江坂町1-12-50 KTIビル1F
[営業時間]11:00〜20:30
[電話]06-6338-1300


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ミシマ社 編(みしましゃ)

『THE BOOKS 365人の本屋さんがどうしても届けたい「この一冊」』

ミシマ社と本書について……

ミシマ社は、「原点回帰の出版社」として2006年10月に創業。現在メンバーは7名。全員全チーム(編集・営業・仕掛け屋)の仕事をするというスタイルで、東京・自由が丘、京都府城陽市の二拠点で、「一冊入魂」の出版活動を展開中。取次店などを介さない「直取引」という営業スタイルで「一冊」を全国の書店に卸している。

本企画は、ウェブ雑誌「平日開店ミシマガジン」の「今日の一冊」にご協力いただいた書店員さんを中心に、新たに「どうしても届けたい一冊」を選書してもらい、手書きのキャッチコピーと紹介文をそえて構成した。本書に登場する書店のMAPを巻末に掲載。


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