学びの場をつくる学校

第1回

「学びの場をつくる学校」を開校します!

2022.03.22更新

これまで2年間、森田真生さん、瀬戸昌宣さんと、コミュニティの皆さんとともに歩んできた「学びの未来」(これまでの歩みは、「学びの未来のこれまでとこれから」「学習権をめぐる対話」をご覧ください。)対話を重ねるなかで、さまざまな「新しい学びのかたち」がみえてきました。そしてちょうど2年となるこのタイミングで、見えてきた可能性を実践すべく、学校を開校することになりました。その名も「学びの場をつくる学校」。

この学校の目標は、参加者の皆さんがそれぞれの場所で新たな学びの場をつくることです。

学びが起こるのは教室のなかだけではありません。通学路や山のなか、友だちと遊んでいるときやご近所さんとの会話のなかなど、ふとした瞬間に学びは起動します。そして、こういった小さな学びの場が少しずつ増えていったら、学びの未来は変わっていくはずです。

ばらばらに散らばっているけれど、手を伸ばしたときにいつでも届く、ふらりと立ち寄って、いることができる。そんな学びの場のある風景が当たり前になることを願って、この「学びの場をつくる学校」を開校します。下記に森田さんがメッセージを寄せてくださいましたので、ご一読いただけましたら幸いです。

「学びの場をつくる学校」開校に寄せて(森田真生)

 みなさんこんにちは。森田真生です。

 4月に新しい「学校」を始めます。といっても、校舎はありません。みんなで一つの屋根のもとに集まる学校ではありません。むしろこれは、学びの場をあらゆる閉じた空間から解放しようという呼びかけです。すべての人が、それぞれの場所で、自分自身の学びの場を作ってしまおう、という提案です。

 僕と瀬戸昌宣さんは、2020年の春以来、二年にわたって「学びの未来」を構想する対話を重ねてきました。そこで僕たちは、学校や家、塾だけでなく、どうしたら「地球そのものが自分たちの学びの場だ」と、実感できる環境を作れるかを考えてきました。結論から言えば、そのためには、どんなに素晴らしい学校を一つ作っても間に合いません。この地球上に散らばる、僕たち一人一人が、どれほど小さくとも、それぞれが学びの場の主宰者になっていくこと。それこそが、けっきょくは最もたしかな方法なのではないでしょうか。

 たとえば週に一時間だけでもいい。月に一日だけでもいい。自分の仕事、あるいは自分の暮らしを、身近な子どもたちにとっての学びの場として開く。そうして少しずつ、世界のあちこちに学びの空間が開いていけば、子どもたちは、自分たちの暮らす地域、あるいは地球そのものが、学びの場なのだと、実感できるようになっていくのではないでしょうか。

 学びの場をつくることを、大袈裟に考えるのではなく、もっとカジュアルに、気軽に、無理のないペースと規模で、はじめてみること。瀬戸さんが各地で立ち上げているi.Dareという学びの場は、そのための大きなヒントになります。

 自分の頭で考え、行動していく学びの場所は、どこかから与えてもらうものではなく、自分たちで作っていく、自分たちで作っていけるものなのだと、考えてみたいと思います。そうして、世界の各地に、同時多発的に、新たな学びの場所を立ち上げていくこと。これが「学びの場をつくる学校」が目指す未来です。

 僕自身もこの春から、身近にいる子どもたちとチームを組んで、小さな学びの場を始めます。ここでは、そんなひとりひとりの実践を持ち寄り、理想と情熱を分かち合いながら、ともに学びの未来を紡いでいきたいと思います。

 新たな出会いを心から楽しみにしています。

2022322日 森田真生

 

「学びの場をつくる学校」1カ月の流れ

【上旬】森田真生さんによる問いかけ&レクチャー
学びの場を作るためのヒントとなる思考や実践を森田さんが調査、研究し、月に一度、音声配信のレクチャーの形で発表します。毎月ここで、森田さんからコミュニティメンバーへ、その月の思考と実践の軸となる問いかけをしていただきます。(4月5日12:00〜ライブ収録いたします。)

【中旬】ゲストを呼んだ座談会
毎回特別ゲストをお呼びいたします!

【下旬】コミュニティメンバーの実践報告&瀬戸昌宣さんによる壁打ち
その月に皆さんが実践したことをシェアしあいます。また、瀬戸さんとの対話のなかで、自分でも気づかなかったような自分のなかの「種」に気づくことができます。(4/26(火)①12:0013:00  ②19:0020:00 に開催。お昼と夜の2回開催しますので、ご都合のよい回にご参加いただければと思います。)

 
【参加費】
コミュニティメンバー:8000円/月(税込)
座談会のみ、コミュニティメンバー以外もご参加いただけるチケットをご用意します(4000円+税)

※基本的にはオンラインでのご参加になります。

※すべて1カ月間のアーカイブがございます。

参加者1人1人との対話をできればと思っておりますため、先着50名様のお申し込みとさせていただきます。ご了承くださいませ。ご応募お待ちしております!

ご参加はこちらから

学びの場をつくる学校
(まなびのばをつくるがっこう)

編集部からのお知らせ

学びの場をつくる学校 座談会ゲスト:松村圭一郎 「これからの大学」構想について松村さんに聞く〜アナキズムの視点から〜」開催します!

587d794bbdeee98ef665.jpg

■出演:松村圭一郎、森田真生、瀬戸昌宣

■日時:2022年4月15日(金)19:00開演

   (21:00頃終了予定。前後する場合がございます)

■開催方法:オンライン配信(Zoomを使用)

<内容>

2022年4月から、森田真生さん、瀬戸昌宣さんとともにスタートする「学びの場をつくる学校」では、毎月ゲストをお呼びして座談会を開催します。記念すべき第1回にお招きするのは、文化人類学者の松村圭一郎さん。

松村さんは著書の『くらしのアナキズム』のなかで、

✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎

「公」とか「公共」といえば、お上のやることだと信じられてきた。今度はそれを企業など別のだれかにゆだねようとしている。ぼくらはどこかで自分たちには問題に対処する能力も責任もないと思っている。でも、ほんとうにそれはふつうの生活者には手の届かないものなのか。アナキズムには、国にたよらずとも、自分たちで「公共」をつくり、守ることができるという確信がある。

✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎

と語っておられます。そしてここで書かれていることは、すべてそのまま「学び」をとりまく世界にもあてはまることではないでしょうか。「公教育」を受け、そこでは学べないプラスαを予備校や塾にゆだね、わたしたち生活者が「学び」に携わる機会は限りなく少なくなっている。

けれども、だれもが学びの場を主宰することができるし、そうなった方が世界はきっと面白いはず。

『これからの大学』のなかでも、「誰もが自分の学びを追求できるようになるには?」、「大学のあり方はどう変わっていくべきなのか」について書かれておられる松村さんと、どうしたら地球そのものが学びの場になるような世界をつくることができるかについて、ともに考えます。

単独チケット申込はこちらから

おすすめの記事

編集部が厳選した、今オススメの記事をご紹介!!

  • 『中学生から知りたいウクライナのこと』まえがきを公開します

    『中学生から知りたいウクライナのこと』まえがきを公開します

    ミシマガ編集部

    本日のミシマガでは、藤原さんによる本書の「まえがき」を公開します。なぜ、ウクライナを「中学生から知る」ことが大切なのか。戦争が起こったときに、歴史学を通じて考えられることは何か。私たちはいかに義務教育で習ってきた狭い歴史観(世界の見方)を崩し、もっと複雑で豊かな、生きた人びとの経験について想像することができるのか。いま起こっていることに自分なりに向き合いつづけたいと思っておられるすべての方に、ぜひお読みいただきたいと願っています。

  • 特別鼎談「共有地としての一冊!取引所」(前編)

    特別鼎談「共有地としての一冊!取引所」(前編)

    竹本吉輝・近藤淳也・三島邦弘

    本日と明日は、読者・書店・出版社を風通し良くつないでいくための、いわば出版界の「共有地」づくりに取り組む3人による鼎談をお届けします。

  • まずは自己紹介であります。

    まずは自己紹介であります。

    仲野 徹

    みなさん、こんにちは。仲野徹です。と言ってもご存じない方がほとんどでしょう。4月までは、大阪大学医学部の仲野です、と言うてたんですが、定年になったんで、肩書きがなくなりました。公式の職業(?)は「隠居」なんですけど、そんなこというても、どんな人かわかりませんわな。

  • 『教えて!タリバンのこと』刊行特集 教えてください! イスラム圏、ウクライナ、これからの世界の見かた(前編)

    『教えて!タリバンのこと』刊行特集 教えてください! イスラム圏、ウクライナ、これからの世界の見かた(前編)

    ミシマガ編集部

    『教えて!タリバンのこと』発刊を記念して、内藤先生の特別インタビューを掲載します。本書は、「世界を別の角度から見ること」や「土台の異なる他者との対話」の大切さを訴える一冊です。  アフガニスタンの米軍撤退と、ロシアのウクライナ侵攻はつながっている? ロシアにも米国にも侵攻された経験をもつ人びとは、今起きている戦争と国際社会をどう見ている? 今まさに、ひとりでも多くの方に読んでいただきたい言葉をお届けします。

この記事のバックナンバー

03月22日
第1回 「学びの場をつくる学校」を開校します! 学びの場をつくる学校
ページトップへ