都湯授賞式・潜入レポート!

第7回

都湯授賞式・潜入レポート!

2020.01.09更新

 2019年12月のある日。その男は突然、ミシマ社京都オフィスにやってきた(マジでアポなし)。男の名は、はらとしきーー滋賀県は膳所にある銭湯「都湯」の店主である。ちなみに昨年の11月には、この都湯でミシマ社フェア開催した。(詳細はこちら)素顔はサングラスで隠し、片手にはビデオカメラのはらさん。そして彼は言った。

「おめでとうございます!」

 数日後の12月25日。ミシマ社の仕掛け屋・ハセガワ、営業・タブチ、そしてミシマンは膳所のクラブにいた。聖なる夜に一体何が起ころうとしているのかーー。

0109-1.jpgはらさん。あやしすぎる。


ミシマン ねえ、タブチ。今日は一体何の会なの?

タブチ うーん。それが僕もいまいちよくわからなくて。ただ、都湯フェアでお世話になった番頭のはらさんからは、こんな画像が送られてきたよ。

0109-2.jpg

ミシマン ・・・。なんかよくわからないけど、みうらじゅん賞を彷彿とさせるね。

タブチ おお、ミシマンなかなか鋭いね! 実ははらさんって、みうらじゅんさんのことを敬愛していて、ひらがなつづりの名前も、トレードマークのサングラスもその影響なんだって。都湯のことも「自分なくし型銭湯」って言っていたなあ。

ミシマン なるほどなあ。この司会の「アイアムアイ」っていうコンビも個性的だね?

タブチ 僕も初めて知ったけど、はらさんが推している「伝説の盛り上げ師」らしいよ。

ミシマン へええ。そんな職業もあるんだね。まだまだ知らないことがたくさんあるなあ。

タブチ 楽しみだね。お、あれが会場のクラブかな。

ハセガワ えっ、ビルの中なの?!しかも4階・・・。

タブチ ちょっと暗いし怖いな。

ミシマン おばけでそう。にしてもミシマ社とクラブって不思議な組み合わせだね。

タブチ たしかにね。初めて行くかも。(おそるおそるドアを開ける)こんばんはー・・・。

受付の人 あ! 動画で見ました! 歌ってた人! 何回も見返しましたよ。(動画はこちら

タブチ いやあ、ありがとうございます。恐縮です、嬉しいなあ。

受付の人 今日は楽しんでくださいね。ドリンクあちらになります。

タブチ ありがとうございます。にしてもこんな感じなんですね。クラブって初めてなので、なんだか緊張します。

バーテンダー こちらのメニューからお好きな飲み物選んでくださいね。お二人はカップルですか? 

ハセガワ 違います!!!!!(←本気でいやがっていた)

ミシマン ヒューヒュー!!

バーテンダー 失礼しました。こちらお飲み物どうぞ。

タブチ ありがとうございます。そういや、あそこにトロフィーが5つありますね。

0109-3.jpg

ハセガワ すごい形・・・。

ミシマン あっ、二人ともはじまるよ!

0109-4.jpg

ミシマン いきなり盛り上がってるね〜〜!フー!!

タブチ サンダーファイヤー!!!!! サンダーファイヤー!!!!! おれたち〜 いつでも〜 神様信じてるうぅぅぅ〜〜!!!!!

ハセガワ補足:↑これだけでは全く意味がわからないと思いますが、アイアムアイさんの歌をみんなで歌ったり、踊ったりなどしています。

はらさん え〜、それではいよいよ「第1回はらとしき賞」の発表にまいりたいと思います!

(会場、拍手)

はらさん 都湯を始めて、今年の11月で1年経ちました。「はらとしき賞」は、僕が銭湯やってて今年1年で、特に「グッときた」人たちに勝手に賞を贈る、というものです。それではさっそく発表にいきます!一人目は・・・

と、こんな感じで授賞式はスタート。ここまでの受賞者は「けんちん」「梅湯寮」「丸中のパール」「ピーマンのあえたん」・・・と、もはや人ですらないものも受賞し、会場には困惑と笑いが交互に押し寄せていた(それそれが何なのかは、こちらのYou Tubeでご覧ください。)。そして残るトロフィーはあとひとつ・・・。

はらさん では、最後の受賞者の発表になります。映えある、「第1回 輝け! はらとしき賞」の最後の受賞者は・・・

0109-5.jpg

デデンっ!  「仕掛け屋」です!!!!

会場 ・・・(ぽかーん)

はらさん 仕掛け屋といっても人を殺すとかそういうのじゃなくて、なんでも仕掛ける仕事なんです。しかも出版社にある部署! 詳しくはこちらの動画をどうぞ!

実際に会場で流れた動画です。冒頭のビデオカメラでこれを撮っていました。

会場 おお〜! (ぱちぱち!!)

はらさん では、ミシマ社のお二人、受賞のコメントをどうぞ!

ハセガワ えーっと、うれしいです!笑 ありがとうございます!

はらさん 営業のタブチさんからもどうぞ

タブチ 11月から都湯さんでミシマ社フェアをやらせていただいたのですが、本当に楽しかったです。本屋さん以外の場所でも、本は売れるんだ! ということを実感しました。お風呂に入りにきたお客さんも喜んでくださって本当に良かったです。この喜びを世界に伝えたいですね。あっ、そういえば今日はクリスマスですね。「喜びを世界に」を英語で言うとなんでしょうか・・・そう、Joy to the world〜〜〜〜〜♪♪♪

こうして2019年の聖夜はタブチの歌声とともに更けていった。

=====

都湯

営業時間:15:00〜24:00 (木曜定休)

住所:〒520-0802 滋賀県大津市馬場3丁目12-21

都湯YOUTUBE:https://www.youtube.com/user/Topofdonuts

都湯ツイッター:miyakoyu_zeze

=====

ミシマガ編集部

ミシマガ編集部
(みしまがへんしゅうぶ)

 

おすすめの記事

編集部が厳選した、今オススメの記事をご紹介!!

  • 『建築と利他』発刊しました!

    『建築と利他』発刊しました!

    ミシマガ編集部

    昨日5月15日(木)、『建築と利他』が全国のリアル書店にて先行発売となりました! 建築家の堀部安嗣さんと、政治学者の中島岳志さんの対談をベースに、大幅な書き下ろしと、堀部さんによるスケッチが加わった、美しい佇まいの一冊になりました。装丁デザインは鈴木千佳子さんです。

  • 「まともであることには価値がある――トランプ氏の言動に振り回されないために」小山哲さんインタビュー(前編)

    「まともであることには価値がある――トランプ氏の言動に振り回されないために」小山哲さんインタビュー(前編)

    ミシマガ編集部

    アメリカ大統領にトランプ氏が就任して以来、ウクライナとロシアの「停戦交渉」をめぐる報道が続いています。トランプ氏とゼレンスキー氏の口論、軍事支援の停止・・・大国の動向にざわつく今、本当に目を向けるべきはなんなのか?

  • 羅針盤の10の象限。(前編)

    羅針盤の10の象限。(前編)

    上田 誠

    自分のことを語るよりは、やった仕事を記録していく航海日誌であろう。そのほうが具体的で面白いだろうし、どうせその中に自分語りも出てくるだろう。 そんな風に考えてこの連載を進めようとしているけど、やはり散らかって見えるなあ、とも思う。

  • 松村圭一郎さん推薦文「答えを出すのではなく、踏みとどまるために」

    松村圭一郎さん推薦文「答えを出すのではなく、踏みとどまるために」

    ミシマガ編集部

    2024年12月に刊行された、後藤正文さんと藤原辰史さんの共著『青い星、此処で僕らは何をしようか』。本書を読んだ、人類学者の松村圭一郎さんから、推薦コメントをいただきました。『うしろめたさの人類学』や『くらしのアナキズム』の著者であり、後藤さん・藤原さんと同世代である松村さんは、どんなことを思われたのでしょうか?

ページトップへ