一冊!取引所「現場からは以上です。」

第2回

いよいよ本格オープン! 今日も明日もカイゼンだ

2020.06.24更新

「一冊!取引所」とは?

書店と出版社をつなぐ、クラウド型受発注プラットフォーム。
株式会社カランタが運営し、ミシマ社は共同開発として関わっているサービスです。

一冊!取引所

本格オープンしました

 2020年4月よりプレオープン中だった「一冊!取引所」。ついに6月1日、満を持して本格オープンいたしました。
 とはいっても、まだまだここから。日々細々したところから大きなところまで、カイゼンをつづけています。

 たとえば、これまではトップページに「新着」の書籍たちが出版社を問わず、ずらーっと並んでいた形でしたが、「おすすめ」コーナーが一番上に設置されました。

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 参加出版社の書籍が、新旧問わず独自のアルゴリズムで表示されます。
 発刊が古い本というのは、どうしても、新刊のときより情報が出てくる機会が少なくなっていく傾向があります。
 でも、読者にとっては、本は出会ったときが「その人にとっての新刊」なはず。
 思わぬ本との出会いを、書店員さんや一般読者の方に味わっていただくためのひとつの試みです。

 私(アライ)は、毎日この取引所をチェックしていますが、「お、こんな本出てたのか〜」と、見にくるのがとても楽しみになりました。書店様だけでなく、読者の方にもご覧いただけるページですので、ぜひ覗いてみてください。

 ほかにも、あれもこれも付け足され、微調整されながら、日々カイゼンが続く「一冊!取引所」。
 ここを一番中心になって見ている、ミシマ社の古株・ワタナベに、そのあたりのことをレポートしてもらいました。

 はい。というわけで、「一冊!取引所」では、機能が実装されたらおしまいではなく、その直後から、カイゼンがスタートする形でなのです。カイゼンの鍵は、日々いただくユーザーさんからの声です。共同開発者と言っても過言ではないユーザーさんから寄せられる声。「この部分の使いかたがわからない」「こうしたかったのだがうまくできなかった」「こういうことをしたいが可能か」といった様々な声が、日々、運営チームである私に寄せられます。その一つ一つの個別対応の裏に、カイゼンへのヒントが詰まっています。

 開発チームとのやり取りは、チャットツール「Slack」を介して行っています。夜な夜な、短文チャットの応酬が繰り広げられております。運営である私は、まずユーザーの声を一旦そのまま開発チームに伝えるようにしています。そこに、ひとりの利用者でもある自分が考えたカイゼンの私案を添えて、開発からのフィードバックを待ちます。するとほとんどの場合、爆速で返事がきます。そこから、意見交換をガガガっと交わします。チャットのスレッドがすごい勢いで伸びていきます。たとえば、「一括!営業」というメール配信機能のことでは、スレッドが130件強まで伸びました。(うち何回かは、前回紹介した「おけす!」が含まれます。)

 実際のところ、そのカイゼンをすぐ行う必要があるかは、全体的な開発スケジュールとの兼ね合いがあり、場当たり的に対応しているわけではありません。しかし、「それは必要だよね」というカイゼンは、時間をやりくりして即コーディングが始まります。素人目から見ても、相当に凄腕の開発チームだと思います。

 さて、そのようにして開発チームがコーディングしたカイゼン案件は、いきなり本番環境に実装されるのではなく、クローズドの「開発環境(通称dev)」に一旦実装され、そこから挙動のチェックが行われます。そこで私は、最初の利用者となって、ユーザー目線をもって使用感をまた開発チームにフィードバックしていきます。ユーザーさんからの生の声を、一番最初に受け取る立場だからできることだと思っています。その方に成り代わって、心を込めて検証チェックをしています。そういったやり取りを経て完成度を高め、本番環境に実装されます。

 声を寄せてくださったユーザーさんへメールでカイゼンを報告して、あと他のユーザーさんにもカイゼンされたことをアナウンスして、いったんその部分のカイゼンは終了。そして、その直後から、また新たなカイゼンがスタートするのです。このループの先に素晴らしい未来が待っていることを確信しています。現場からは以上です。

(さすがワタナベ、話が長い・・・)

「一冊!取引所」でパーティーを開催!?

 6月6日(土)の昼下がり、「一冊!取引所」で楽しいパーティーが開催されていたこと、ご存知ですか?
 その名も「tupera tuperaとパパパネルパーティー!」
 ミシマ社の6月刊『パパパネル』の著者であるtupera tuperaさんが『パパパネル』を初披露するほか、ここ数年の作品がどう『パパパネル』につながっていったのか、など盛りだくさんな1時間となりました。

 「一冊!取引所」にはYouTubeの動画を貼ることができます。その機能を利用して、ライブ配信をここからご覧いただこう! と企画しました。
 たとえば、この動画をみて「そういう思いが込められているのか!」ということを知り、「それならば、売場の展開をもう少し変えて取り組んでみようかな」などとひらめいてくださった書店様がいたとします。そのヒラメキが消えないうちに、その場で発注をできたり、「冊数変更したいです」などのチャットを送れたり・・・、ということが「一冊!取引所」からなら、できちゃうんですよね。便利!

(でも実は、ライブ配信中の数分間、アクセス集中でサーバーダウンが起きてしまったのでした・・・。直後に開発チームがシステムパフォーマンスの向上に着手。しっかりカイゼンされました!)

 「一冊!取引所」でのライブ配信はこれが初めての試みでしたが、今後もいろいろなことを企てていきたいと考えています。

毎週月曜日は、「一冊!Live」の日!

 「一冊!取引所」の現状や魅力をオープンに発信していきたい! と、毎週月曜日の17時から約30分間、YouTubeライブ配信をしています。その名も「一冊!Live」。

 毎回、ユーザーである出版社や書店の方をゲストをお招きして、開発・運営チームとトークするこの時間は、気づきの連続。利用者の声は、カイゼンへの大きな力にもなっています。出版業界のことが気になる方なら必聴のライブ配信。未体験の方は、ぜひ。

 すべてアーカイブされていますので、ぜひご覧ください!

 「一冊!Live」は、今後も毎週月曜17時〜生配信の予定です。ぜひご覧ください。

 現場からは以上です。

一冊!取引所 運営チーム

一冊!取引所 運営チーム
(いっさつとりひきじょ うんえいちーむ)

株式会社カランタが運営する、出版社と書店をつなぐクラウド型受発注サービス「一冊!取引所」。

運営・開発チームの生の声をお届けします。主にカランタの営業・ワタナベが執筆しています。

一冊!取引所

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 今回のシステムをしっかりと世に定着させるためには、最初の一年を乗り切れるかどうかが大きなポイントになります。具体的には、半年の間に、少なくとも1,500万円を集める必要があると思っております(現状、目標達成まで20%程度です)。

 お力添えのほど、何卒よろしくお願い申し上げます。

<御礼に代えて> 一年以内に、本取り組みについてまとめた書籍をつくる予定をしております。その一冊を御礼に代えて、献本いたします。

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