一冊!取引所「現場からは以上です。」

第14回

継続は力なり

2021.06.17更新

「一冊!取引所」とは?

書店と出版社をつなぐ、クラウド型受発注プラットフォーム。
株式会社カランタが運営し、ミシマ社は共同開発として関わっているサービスです。

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おかげさまで本稼働1周年!

 皆さんこんにちは。株式会社カランタのワタナベです。「一冊!取引所」ですが、この6月で本稼働1周年を迎えることができました! ありがとうございます!
 昨年6月1日にオープンして以来、ご参加いただいている書店・出版社ユーザーの皆さま、立ち上げを支えてくださったサポーターの皆さま、外部連携でご協力いただいた皆さま、多くの皆さまに支えられながら開発運営を続けることができました。
 ここからさらに「書店と出版社をつなぐ」Webサービスとして、デジタル・アナログ双方の良さを生かしたサービス構築、決済・会計・配送管理といったような未着手の領域にも道をつけるべく、未来を見据え、前へ踏み出していきます。
 「一冊!取引所」は、「自分たちのシステム」を標榜しています。まだまだ至らぬ点も多いですが、「継続は力なり」という言葉を胸に、使う人の側に立った開発運営に一日一日を積み重ねていく所存です。引き続き、よろしくお願いいたします!

この連載も14回目に。

 さて、この連載「現場からは以上です。」も、去年の5月22日に配信された『ついに走り出した「一冊!取引所」』という記事から月イチペースの形をとりつつ、今回でなんと「第14回」を迎えることができました。私はあまり文章が得意でなく毎回苦労するというか、ヒーヒー言いながら夜なべして書いております。しかし、「継続は力なり」とはよく言ったもので、こうやって1回1回を積み重ねていくと、このサービスが少しずつ前進を重ねていることに改めて気づかされ、少し背筋が伸びるような・・・。お読みいただいた皆さま、またミシマガ編集部の皆さまにも感謝申し上げます。担当のヤマダさんが、いつも最初の読者として感想を寄せてくださり、また、時折、初対面の方から「読みましたよ!」という声をいただく機会も増えてきました。ヤマダさんの伴走でどうにか続けることができ、有難い気持ちです。

こんなことがありました。

 そういえば最近、こんなことがありました。
 面識のない「一冊!取引所」未参加のとある出版社さん(ご参加してほしいなあと思っている版元さん)のホームページからメールアドレスを調べ、オンライン商談のお願いをしてみたところ、それに対する返信は一切なく、かわりに「メルマガ」の登録をされてしまいました・・・。
 えー! と思いましたが、ただしそれは、その版元さんの活動を知る機会になりえるため、営業ワタナベとしてはむしろありがたいと感じ、オンライン商談の返信を待ちながら、そのまま購読を続けております。。。
 送ったメールには「一冊!取引所」の説明ももちろん添えていたのですが、ようわからんウェブ業者の営業メールだと思われたのかもしれません。
 「カランタ」と名乗っても、「なんですかそれは存じ上げません」といったリアクションをされることが多く、突然の電話営業などしようものなら、つっけんどんな対応をされることもあります。
 10数年前に前職ミシマ社で出版営業マンとして活動を始めたころのことを懐かしく思い出しました。あの頃もそうだったのでした。
 日々の積み重ねから徐々に「名刺代わり」となるような本が増えていき、そのたびに話が進めやすくなったことを覚えています。
 自社および自社の生産物を知っていただく活動に終わりはなく、だからこそやり甲斐もあるというものです。 

朝のお便り「モーニングレター」

 そうそう! この間、私も人知れず「メルマガ」の発行を続けていたのでした。その名も「一冊!取引所 モーニングレター」。参加出版社の皆さまに対して、平日の午前中、一方的にBcc配信。雨の日も風の日も、土日祝日を除き、休まず続けてきました。
 もはや自分のなかでは日常すぎて、一体いつから配信を始めたのか思い出せません。そこで送信履歴を調べてみると、初回の配信は、2020年6月18日。本稼働して3週目で、まだ私はミシマ社に籍を置いていたころですね。自分含めて38名に送り付けています。その日の内容は、直近のカイゼン状況をお伝えするもので、「受注通知メールの文面を刷新した」という業務連絡的な内容でした。「従来、発注店舗名と書名、冊数のみ記載していましたが~」などと書かれています。
 初期のころ送ったメールをいくつか見返したところ、大きい機能の開発進捗と並行して、日々の要望を吸い上げ、細かい改修や、見つかったバグの補修などの報告が多い印象です。あと、使いかたレクチャーなども書かれていました。誰かから質問があると、その答えを翌日のモーニングレターでシェアするような感じでやっていたようです。
 だんだん思い出してきたのですが、何か起こってそのつどメールで皆さまに連絡するのがどうにも面倒に感じられ、「いっそ、毎日レポートしてしまえばいいかあ」などと思い付き、安直にも翌日からすぐ実行したのが始めたきっかけ。そして、ただ送り付けているわけではなくて、相手が「一冊!取引所」のことで運営まで連絡する必要が生じた際、その日のモーニングレターに返信すれば、私ワタナベのもとにメールが届くという仕組みにもなっているのもポイント。「自分たちのシステム」ですから、気軽にお問い合わせいただけるような環境づくりを、と思ったのはいまでも覚えています。
 確かそんな感じでスタートしたのが今朝までずっと続いていて、直近では、配信先が98通にもなっていました。この間、ユーザーが確かに増えたことを意味していて、心強い数字です。
 肝心の内容ですが、変わらず新たな機能追加のご連絡やメンテナンス報告の場となっているほか、カランタや運営ワタナベの近況報告、ほかにも業界トピック(出版流通にまつわるネタ多し)や、他社事例、他業界での事例といった情報共有も時折織り交ぜています。 
 ちなみに上段に載せた文章ですが、実は、今月のとある日に配信したモーニングレターの一部分を「まるっとそのまま」コピペしたものです。このような感じで、皆さまの午前の忙しい時間帯に割って入るような「ワタナベ徒然草」がさく裂することも稀にあります。需要あるのかないのか。失礼しました。
 とはいえ、なんだかんだでいつも朝起きて身支度しながら「今日は何を書こうかな・・・」と考え、それを考えるには当然、受け手である「参加出版社の皆さま」のことを思うわけですが、そこに気持ちをグッと向けながら、日々、一日をスタートさせてきたのでした。
 そんな毎日をどれくらい続けたのか? 気になったので、これを書いている今朝(6月11日)までに通算何通送ったのかを数えてみました。そしたら、239通でした。

継続は力なり

 タイピングする指を止めて、「我ながら、よく続いているなあ・・・」などとひとりごちた刹那、ふと、アントニオ猪木氏の引退スピーチの場面、詩を朗読したあのシーンが脳内に浮かびました。

この道を行けばどうなるものか
危ぶむなかれ 危ぶめば道はなし
踏み出せばその一足が道となり その一足が道となる
迷わず行けよ 行けばわかるさ

 そうだ。猪木氏は言っていた。「人は歩みをとめたときに、そして挑戦をあきらめた時に年老いていくのだと思います」と。
 わたしはこれからも毎朝、「今日がスタート」の気持ちで一足一足を踏み出そう。この道をたくさんの方が利用してくれることを思いながら。千里の道も一歩から、ですけれども、こちとらまだ道がないところを歩いているもので、どうにも迷いやすい。でも、「継続は力なり」を胸にしっかり歩こうと思う。一緒に歩いてくださる方がいるのだから。どれだけありがたいことだろうか。
 迷わず行けよ。行けばわかるさ。現場からは以上です。 

一冊!取引所 運営チーム

一冊!取引所 運営チーム
(いっさつとりひきじょ うんえいちーむ)

株式会社カランタが運営する、出版社と書店をつなぐクラウド型受発注サービス「一冊!取引所」。

運営・開発チームの生の声をお届けします。主にカランタの営業・ワタナベが執筆しています。

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