健康番長若林理砂先生のバッチコイ!

第3回

週に1~2回ドカ食いをしてしまいます、ほか

2019.05.13更新

 長~い連休が明け、そろそろみなさま、ペースを取りもどした頃でしょうか?? 今回のお悩みは、「週に1~2回ドカ食いをしてしまいます」「虫歯になりやすくて困っています」「常に肌の調子が悪くて悲しいです」の3つをお届けします!

その1 週に1~2回ドカ食いをしてしまいます(冷湿タイプ、40代、女性)

多部杉謙信.jpg 週に1~2回ドカ食いをしてしまいます。10代後半からこの傾向がありました。ドカ食いした日は寝るのが遅くなり当然翌日は具合悪く、ほとんど食べません。まともな日は玄米に野菜たっぷり健康的な食事をしているのですが・・・ドカ食いを止める術はないものでしょうか。思い立って今週末、断食施設(3泊4日)に行ってきます。どうなることやら?

りさ先生.jpg 週に1~2回!! それは多いね。ドカ食いって、ストレス食いなのかな? まあ、やけ食いが数カ月に1回あるのは割と普通の話だけれども、毎週毎週あるとなると話は別です。「まともな日は玄米に野菜たっぷり健康的な食事」と書かれているのが気になります。たんぱく質や脂質は足りているのでしょうか。冷湿タイプの人だと、冷えを感じているということなので、肉や魚、油脂は必須なのね。また、このタイプは、東洋医学的には「脾虚」と呼ばれる状態に陥っている場合が多く、玄米だと胃に負担が大きくなるので余計に具合が悪くなったりします。

 ハイパー養生団では、まいにちの食事をスマホのカメラで撮ってもらって、それを毎日アップしてもらって食事内容を指導するのね。同様に、メールマガジンでも1週間分の食事内容をWordファイルに張り付けてもらったりして指導しています。

 私が見るんじゃなくて、自分でもできる確認方法もあります。食事内容を1週間撮影して、それがだいたい毎食

「炭水化物1:たんぱく質1:野菜2」

の割合になっているかどうかを判断するのね。その上で、きちんと必要なカロリーを確保できているかどうかを見てください。ドカ食いが多くなる人って、意外と毎食きちんと必要なカロリーと栄養素が取れてなくて、反動的に大量に食べちゃうことがあるの。断食はソリューションにならないわ、まずはここを確認して。

 そして、東洋医学的な手当をくわえたらいいかなー。「中かん」の経穴にペットボトル温灸してあげたらいいと思う。ペットボトル温灸のやり方はここを、中かんはここを参考にして。質問者さんの場合、脾虚の状態を改善することで、食べても食べても満足しない状態が改善すると考えられるのね。それと、「思い悩むは脾を傷る」と言われていてですね。ストレスになっていることを解決することも必要なのだけど、考えることよりも体を動かしたほうがこの場合はラクになるはずなんだわ。軽い運動をさしはさむようにしてみて。

その2 虫歯になりやすくて困っています(熱湿タイプ、20代、男性)

ネッツー.jpg 虫歯になりやすくて困っています。歯医者に行くと数箇所虫歯が見つかり、しばらく治療に通って直し、またしばらく経って歯医者に行くと数箇所虫歯が見つかり・・・というサイクルを繰り返しています。歯磨きは、毎晩電動歯ブラシと糸ようじを使っています。虫歯になりにくい生活・体質改善などあればぜひ教えてください。

りさ先生.jpg これはー・・・、いろんなことが考えられるのだけど、一度歯科を変えてみてもいいかもしれない。私ねえ、「歯医者に行くと数箇所虫歯が見つかり、しばらく治療に通って直し、またしばらく経って歯医者に行くと数箇所虫歯が見つかり」という治療をしているところから、別の歯科に変わったら「虫歯はありませんね! よく磨けています」って評価に変わってね・・・それから10年近くたってるけど、以前の歯科で「ここは虫歯です」と言われていたところも特に何の問題もなしです。

 歯は、削って埋めて削って埋めてを繰り返すことでどんどん虫歯になりやすくなるんだそうです。なので、現在の治療の主流は小さな虫歯があってもあまり削らないで、もともと人体が持っている再石灰化のチカラを信じて経過観察することなのだとのこと。ですので、一度、セカンドオピニオンを他の歯科医におねがいしてみたらいいと思います。

 それと、電動歯ブラシと糸ようじを使っていらっしゃるわけですが、電動歯ブラシをごしごし押し付けたりしてない?? アレは軽く当てることでうまく磨けるんだけど、湿熱タイプだと結構パワフルに押し当ててたりしないかなあ・・・と。磨くチカラが強いものなので、あまり強く押し当ててしまうと、再石灰化しているところがまたダメになっちゃったり、歯肉が下がっちゃったりして虫歯になりやすい状態になったりするんだとさ。

 その上で、東洋医学的な話を。湿熱タイプだねー、齲歯は歯の熱なのだそうですよ、東洋医学では。なので、この湿熱タイプの体質を改善することが、口腔内の状態を改善する糸口になります。「本草綱目」の砂糖の項目に、「食べ過ぎると口腔内に熱を作り、齲歯の原因になる」って書かれてるのね。他に、湿熱を作りやすい食べ物っていえば、油脂や赤身肉、お酒、脂っこいものあたりです。体質が湿熱タイプということは、たぶん、このへんの食物がお好きなんじゃないかなと思います。胃腸も丈夫なのがこのタイプの特徴ではあるので、ガンガン食べて食べすぎちゃうのもきっと心当たりがあると思います。このへんをやめるのが口腔内の状態を改善するための東洋医学的な解決法なのですよ。

その3 常に肌の調子が悪くて悲しいです(冷乾タイプ、30代、女性)

サムケ.jpg 思春期はニキビに悩まされ、20代のはじめには化粧品が合わず、肌がひどく荒れてしまいました。なので、ベースメークができません。いまは、その頃よりはおさまりましたが、肌がきれいな状態とはいえません。生理前には必ず吹き出物がでます。いまピンポイントに限っていうと、寝不足を自覚していますが、睡眠や食事に気をつけているときでも、調子がいいとあまり感じません。

りさ先生.jpg 体質的に冷乾タイプなのですね。この場合のニキビは、おそらく気血が足らないことによって起こったやつだと思います。体重的にも体脂肪的にも、お痩せになってるでしょ? たぶん。ニキビって脂肪分や刺激物をたくさん含んだ食べ物を食べたりするとできるって言われてたりするので、どっちかというと湿熱タイプの人にできるイメージだけど、冷乾タイプの人もできるんですよ。気が足らなくて、血が廻らないとか、そもそも両方とも足らなくて局所的にうっ滞しちゃうとかでね。

 皮膚のターンオーバーって約30から40日かかるのだけど、睡眠や食事をそのくらいの期間、まとめて気を付けてみたことってありますか。肌が全部取り換え終わるまでこのくらいの時間がかかるので、かっちり養生し続けないと改善しないんです。30代女子がそこまで長い期間の養生をきっちりつづけるのって、かなりの覚悟が必要だから、なかなか難しいだろうと思うんだけど、どうかな?

 肌はたんぱく質と脂質でできています。なので、食事量が足らない・消化能力が低いことが多い冷乾タイプの方は、乾燥して肌の防御力が下がってしまうのです。解決策としては、食事量を増やして体重体脂肪率を上げることと、消化能力を向上させること。

 とはいえ・・・実は、湿熱タイプを痩せさせるより、冷乾タイプの体重体脂肪を増やすほうがよっぽど難しいの。ハイパー養生団でも、痩せる方は食事のカロリーやお酒の量を控えさせれば簡単に落ちてくるので、指導自体はそんなに難しい話じゃないのね。だけど、もともと痩せ型の冷乾タイプの人の体重が増えてくるまでは年単位で養生が必要なことがほとんどなのです。

 養生団では、食事を分食にして、一回に食べる量を少なめにしても一日のカロリーを多く取れるように指導します。また、冷乾タイプの人は、もともとカロリーがうまく取れないので甘いモノを「これでカロリーが取れるから」と食事代わりに食べることに罪悪感が全くない人も多いのですが、この習慣はたんぱく質不足を招きます。もしも、相談者さんがそんな習慣があるのなら、甘いモノでの間食を少なめの食事と取り換えてください。具体的にはサンドイッチやおにぎりとチーズやハム・ソーセージなどのたんぱく質の組み合わせね。

 こうして、体重体脂肪を適切な状態に導くことができると、皮膚も美しくなってきます。最初に「気血が足らない」って言いましたが、ごく簡単に言うと、「適切なカラダの厚みを持っていること=気血が足りている」ということなのです。長期間かかるけど、ちょっと頑張ってみて。

りさ先生の先生 鍼灸の先生編③

 前回と前々回に引き続き、若林先生が師匠の足立先生や鍼灸の先生仲間たちと語り合う模様をお届けします。本日、第3回のテーマは、ずばり「鍼灸師とは?」です。

 「自分が一番注力したいことを見つけて、自分自身が満足できる死に方をできる鍼灸師になればいい」と語る足立先生。なんだか、たくさんの人に当てはまりそうな言葉です。

健康にまつわるお悩み募集中!!

本連載では、健康番長・若林理砂先生に相談したい健康にまつわるお悩みを募集しております。

お悩みがある方は、

・お悩みの内容(200字程度)
・体質タイプ(『絶対に死ぬ私たちがこれだけは知っておきたい健康の話』p63~65の診断テストにて判定ください。不明の場合は無しでもOKです)
・年齢(10代、20代等でOKです)
・性別(無しでもOKです)

を、hatena@mishimasha.com宛に、【件名:健康番長のお悩み】としてお寄せくださいませ。

若林 理砂

若林 理砂
(わかばやし・りさ)

臨床家・鍼灸師。1976年生まれ。高校卒業後に鍼灸免許を取得。早稲田大学第二文学部卒(思想宗教系専修)。2004年に東京・目黒にアシル治療室を開院。現在、新規患者の受け付けができないほどの人気治療室となっている。古武術を学び、現在の趣味はカポエイラ。著書に『絶対に死ぬ私たちがこれだけは知っておきたい健康の話』(ミシマ社)、『東洋医学式 女性のカラダとココロの「不調」を治す44の養生訓』(原書房)、『安心ペットボトル温灸』『大人の女におやつはいらない』(夜間飛行)、『その痛みやめまい、お天気のせいです――自分で自律神経を整えて治すカンタン解消法』(廣済堂出版健康人新書)、『決定版 からだの教養12ヵ月――食とからだの養生訓』(晶文社)、など多数。

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