第13回
ミシマ社の一筆せんをつくろう! その3
2021.05.23更新
こんにちは。ミシマ社仕掛け屋チームです。前回から2か月ほどあいだがあきましたが、実は先日、一筆せんを入稿しました~(パチパチ)!!出来上がりを楽しみに待ちながら、いまこれを書いています。バタバタしていてリアルタイムにレポートできなかった、その後の制作チームの様子です。どうぞ!
「ミシマ社らしい」一筆せんってなんだ?
このコーナーで毎回最後に一筆せんのアイデアを募集していましたが、その後何人かの方からメールをいただきました(みなさま、ありがとうございました!)。あるミシマ社サポーターさんからは、メールの最後に予算を心配する内容のコメントも。「さすがサポーターさん!」とありがたくも笑ってしまいました。
たくさんの意見が集まったものの、「そもそも一筆せんをあまり使わない」という方がいたり、使う目的もバラバラだったりと、最初はアイデアがありすぎて、ちょっとだけ途方に暮れてしまいました。その後少し迷ってしまったこともあり、何も進まないまま月日は流れ、いよいよしめきりが迫ってきた3月下旬。仕掛け屋チームが再度ちゃぶ台に集まりました。
デザインをつめていこう!
この日はみんなで最終的なデザインの方向性を決めていく日です。A、B、C、D4つの案をベースに検討することになりました。とその前にまず予算の関係から、使う色は1~2色でデザインすることに決定。それでは、A案から見ていきましょう!
A案:ミシマ社の本のことばつき
ハセガワ:ミシマ社の本のことを知ってもらえるきっかけになるし、本屋さんに置く一筆せん、っていう意味もある。
ヤマダ:確かに書店さんへは案内しやすいと思います。
ノザキ:おもしろいとは思うんですけど、前後の文章読まずに単体でことばを見たときに、ちょっと強すぎるというか・・・お手紙(一筆せん)にポンとあったら、こちらが思っている以上にいろんな意味を含んでしまう可能性もあるというか・・・
ハセガワ:あー・・・確かにこのラフ案のことばがすでにその可能性あるかもねえ。
B案:ミシマンが本と遊んでいるイラスト
サトウ:私は今朝4案のデータを打ち出す時点から、コレって思ってました。
ハセガワ:あれからいろいろな意見を考慮した結果、やっぱり「ミシマ社の」一筆せんに求めるものは、使いやすさやかっこよさよりも、楽しさやおもしろさ、かわいさとかなのかも。
オカダ:小人みたいですね。本の世界に住んでる住人みたいな。
ノザキ:これはただの思いつきなんですけど・・・たとえばこれに設定があって、実はこの本がミシマ社のあの本だったり、すべてが本でできた世界がどこかにあって、そこのお話とかがあったら、おもしろいですよね。
ハセガワ:あっ!それ事前にミシマガにアップしといて、それを一筆せんのどこかに書いといて、購入後もおまけの楽しみあるとかどう?
(一同盛り上がりました)
C案:正統派のロゴマーク
ハセガワ:なんか・・・今回はこういうんじゃなくていいかな、って・・・。
(一同黙ってうなずく)
D案:柄いっぱいの楽しいデザイン
オカダ:かわいいとは思うんですけど、なんていうか、ミシマンのキャラクターとしての寿命ってどのくらいなのかな、って・・・。
ハセガワ:(笑)でも、こういうデザインはミシマンでわざわざやる必要はないですよね。
雰囲気的にB案で決まりかけてる中、ここまで一言も発していないスガくんが気になったハセガワ、「ねえ、この状況で違う意見言いにくいと思うけどさ、スガくんどう思う?忖度なしだよ」「そうですね・・・非常に言いにくい状況ではありますが・・・・・・ここはあえて、Bを推します!」とナゾにタメつつB宣言(←本心なのか、いまだに疑ってます)。そんなわけで、方向性はこれでいくことになりました。
入稿前までドタバタでした。
その後、仕掛け屋チーム以外のメンバーにも意見を聞きながら、B案をさらに練っていきました。最初は、文字がたくさん書けるようにあえて罫線なしのデザインで作っていたのですが、「何かガイドがないと、どこから書いていいのか迷っちゃう」という意見が多く、線を入れることに。また、表現社の高倉さんから「最近は縦書きに慣れていない人が多いので、横書きも加えたらどうでしょう?」とご提案いただき、縦書きと横書きの柄を2種類ずつ混ぜることにしたり・・・他にも色やイラストの位置など、たくさんのアイデアを試しながら、最終デザインを作っていきました。
そしていよいよ入稿日。しめきりぎりぎりの時間に表現社の高倉さんにデータを送信!「終わったー!!」と思いきや、数分後に電話が。ある部分をもう少し整えたほうが・・・というご提案。「やり方、わかりますか?もしよかったら、そちらのオフィスにお邪魔して直接お伝えすることも・・・」「(かぶせぎみに)お願いします!!」みなさま、おぼえていますでしょか? 表現社さんはミシマ社京都オフィスのお向かいさんなのです。ありがたや・・・。
こうして一筆せんは無事、入稿されました。とはいえ、一筆せんプロジェクトはここで終わりではありません。せっかく作ったからには、たくさんの人に届いてほしい。ここからは「届け方」について作戦会議をしていく予定です。
本と出会う、きっかけを。ミシマ社のグッズ作りは、これからもつづきます!
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できあがった一筆せんは「ミシマ社の本屋さんショップ」で販売中です。書店での販売は詳細が決まり次第、ミシマ社のホームページやSNS等でお知らせいたします。使ってみてのご感想など、よかったらお聞かせください(文中で話していた「イラストの仕掛け」も現在仕込み中。お楽しみに!)。