ヤレ紙プロジェクト! 〜最終回〜

第6回

ヤレ紙プロジェクト! 〜最終回〜

2019.01.26更新

0126_1.jpg

 お久しぶりです。ミシマンです。またもや前回の更新から日が経ってしまいました。ということで、まずは前回のおさらいから(このパターン、2回目)。

◾️ヤレ紙プロジェクト! 〜第2回〜

完成しました!

 さっそくですが、できあがったもの、見せちゃいますね。はい!

0126_2.jpg

じゃーん!

 このメモ帳、すでにミシマ社サポーターさんへのプレゼントや、「ミシマ社の本屋さん」のお客さんへのおまけとして、世に出回っております。

 あれ? でもちょっと待って。このプロジェクトってそもそも、「商品」開発を目指してたんじゃなかったっけ?

 そうです。そのつもりで進めていたんです。「使えないメモ帳」って、なんともくだらないですが(←自分で言ってる)、そんなくだらないものを、真剣に作って売る、しかも利益もちゃんと出す、っていうのが当初の目標だったのですが・・・

結果、レアグッズに。

 このメモ帳、ミシマ社の前年度も終わる、ぎりぎりの時期に出来上がりました。「わーい!」と喜んだまま、商品として売る段取りをとらずに年度が変わってしまい、いまさら「商品」化することができなくなってしまったのでした。会社には、「決算」というのがあるんですね〜。勉強になりました。

 そんなわけでこのメモ帳は、「商品」ではなく、「おまけ」としてこれからの人生を歩んでいきます。今後ミシマ社のイベントやフェア会場で、もしかしたら、もらえるかも? このメモ帳を手にしたあなたは、ラッキーですよ〜!

手がかかる子ほど、かわいいもんです。

 さてさて。せっかく最終回なので、ここからは少しさかのぼって、実際の制作の様子などもご紹介します。現場担当・あさひ高速印刷の小野さんは、今回の制作にあたって、とても細かく、さまざまな検証をしてくださいました。2種類のサイズサンプルを作ってくださったり、ヤレ紙をカットする時の向き(縦方向に使うか、横方向に使うか)を試してくださったり・・・。

0126_4.JPG

一枚の大きな紙からどうやって切り出せば最適かを検証しているところ

 また、ある日のやりとりでは、表紙の印刷について、こんなメールをくださいました。

あれから岡とも話して考えてみたのですが、
やはり活版よりもオフセットの方がミシマ社さんのこのメモ帳の
イメージにあっているのでは、、という話になりました。

機械的に特色2色まで可能なので、
表面を2色展開にするのはいかがでしょうか?
「ミシマ社のメモ帳」という文字をベタにする方が
ハッキリとしてパンチ出るように思います!

 こんなくだらないメモ帳(←自分で言ってる。2回目)に、真剣に向き合ってくださる、小野さん、そして、社長の岡さん。感動です。その後も、どんな色で刷ったらいいか話し合ったり、一冊にまとめる作業が案外難しいことがわかったり・・・。シンプルなメモ帳ですが、出来上がるまでにいろいろと試行錯誤を繰り返しました。あさひ高速印刷のみなさま、本当にありがとうございました!

0126_3.JPG

おまけ:それぞれの使い道

 それでは最後に。すでにこのメモ帳をお手にとった方からの声を、ご紹介します。

製本担当の者が、失敗した分のミシン目をちぎりまくって
ストレス発散になると言ってました!

 これは、小野さんから届いたメールです。このメモ帳には一枚一枚、とっても細かい「マイクロミシン目」が入っていて、それはそれは、気持ち良く切り取れるのです。ひっぱった瞬間には、もう、紙はメモ帳から離れています。すごいです。

0126_5.JPG

 こちらは、とあるミシマ社サポーターさんから届きました。なんとハガキとして使うという・・・! 強者です。

 他にも、「あれ、使えます!」と笑顔でおっしゃる方がいたり、「◯◯さん、普通にヤレ紙の上にメモを書いてた」というミシマ社メンバーからの目撃情報も。もしあなたのもとにこのメモ帳がやってくることがあれば、その時はぜひ、かわいがってあげてくださいね。

 ここまでこのレポートをお読みいただき、ありがとうございました。商品開発への道のりは遠い。今度はどんな(くだらない)ものができあがるのか? それではみなさん、またどこかでお会いしましょう!

ミシマ社仕掛け屋チーム

ミシマ社仕掛け屋チーム
(みしましゃしかけやちーむ)

 

おすすめの記事

編集部が厳選した、今オススメの記事をご紹介!!

  • いしいしんじが三崎に帰ってくる! 次の土日はいしいしんじ祭(1)

    いしいしんじが三崎に帰ってくる! 次の土日はいしいしんじ祭(1)

    ミシマガ編集部

    週末の土日はぜひミシマガ読者のみなさまにお伝えしたいイベントが開催されます。三崎いしいしんじ祭、5年ぶりの開催が決定しました!

  • 『時代劇聖地巡礼 関西ディープ編』ついに発売!

    『時代劇聖地巡礼 関西ディープ編』ついに発売!

    ミシマガ編集部

    『時代劇聖地巡礼 関西ディープ編』が、ついに書店先行発売日を迎えました!  時代劇研究家の春日太一さんが、時代劇のロケ地=聖地を巡り綴った、まったく新しい、時代劇+旅のガイドブックです。そのおもしろさを、たくさんの写真・動画とともにお伝えします!

  • 藤原辰史さんより 『小さき者たちの』を読んで

    藤原辰史さんより 『小さき者たちの』を読んで

    ミシマガ編集部

    『小さき者たちの』の刊行を記念して、著者の松村圭一郎さんと歴史学者の藤原辰史さんによる対談が行われました。 開始早々、「話したいことがたくさんあるので、話していいですか?」と切り出した藤原さん。『小さき者たちの』から感じたこと、考えたことを、一気に語っていただきました。その内容を余すところなくお届けします。

  • ひとひの21球(中)

    ひとひの21球(中)

    いしいしんじ

    初登板の試合で右手首骨折、全治三週間。が、しかし、日々着実に成長をつづける小学生のからだの、どこが生育するかといえば、それは骨だ。しかも末端だ。指先や手首の骨は、ほっておいてもぐんぐん伸びる。折れた箇所も、呆れるほど早くつながってしまう。

  • 春と修羅

    春と修羅

    猪瀬 浩平

    以上が、兄が描いた線をめぐる物語だ。兄はわたしの家から、父の暮らす家までしっそうし、そしてまた父の暮らす家から千葉の町までしっそうした。兄が旅したその線のすべてを、わたしはたどることができない。始点と終点を知っているだけだ。その点と点との間の兄の経験がどんなものだったのか

  • GEZANマヒトゥ・ザ・ピーポー&荒井良二の絵本『みんなたいぽ』が発売!

    GEZANマヒトゥ・ザ・ピーポー&荒井良二の絵本『みんなたいぽ』が発売!

    ミシマガ編集部

     GEZANのフロントマン、マヒトゥ・ザ・ピーポーがはじめて手がけた絵本『みんなたいぽ』を2023年2月22日にミシマ社より刊行します。絵は、国内外で活躍する絵本作家、荒井良二によるもの。本日2月17日からは、リアル書店での先行発売が開始しました。3月以降、各地で原画展やイベントを開催予定です。

  • 『おそるおそる育休』、大阪で大盛り上がり!

    『おそるおそる育休』、大阪で大盛り上がり!

    ミシマガ編集部

     こんにちは! 京都オフィスの角です。『おそるおそる育休』の発売を記念して、著者の西靖さんと、大阪・梅田の本屋さんを訪問してきました!

この記事のバックナンバー

12月01日
第16回 2023年度ミシマ社サポーター募集のお知らせ ミシマ社仕掛け屋チーム
12月03日
第15回 2022年度ミシマ社サポーター募集のお知らせ ミシマ社仕掛け屋チーム
05月23日
第14回 ミシマ社の一筆せんをつくろう! 番外編 ミシマ社仕掛け屋チーム
05月23日
第13回 ミシマ社の一筆せんをつくろう! その3 ミシマ社仕掛け屋チーム
03月10日
第12回 ミシマ社の一筆せんをつくろう! その2 ミシマ社仕掛け屋チーム
03月04日
第11回 ミシマ社の一筆せんをつくろう! その1 ミシマ社仕掛け屋チーム
12月10日
第10回 2021年度ミシマ社サポーター募集のお知らせ ミシマ社仕掛け屋チーム
07月01日
第9回 会社サポーター募集のお知らせ ミシマ社仕掛け屋チーム
12月01日
第8回 2020年度ミシマ社サポーター募集のお知らせ ミシマ社仕掛け屋チーム
05月02日
第7回 2019年度ミシマ社サポーター、まだまだ募集しています! ミシマ社仕掛け屋チーム
01月26日
第6回 ヤレ紙プロジェクト! 〜最終回〜 ミシマ社仕掛け屋チーム
01月04日
第5回 2019年度ミシマ社サポーター募集のお知らせ(2) ミシマ社仕掛け屋チーム
01月03日
第5回 2019年度ミシマ社サポーター募集のお知らせ(1) ミシマ社仕掛け屋チーム
11月25日
第4回 ヤレ紙プロジェクト! ~第2回「使えない」の中に~ ミシマ社仕掛け屋チーム
08月17日
第3回 ヤレ紙プロジェクト! 〜第1回〜 ミシマ社仕掛け屋チーム
07月07日
第2回 ヤレ紙プロジェクト! 〜プロローグ〜 ミシマ社仕掛け屋チーム
04月19日
第1回 ミシマ社サポーター募集!(2) ミシマ社仕掛け屋チーム
04月18日
第1回 ミシマ社サポーター募集!(1) ミシマ社仕掛け屋チーム
ページトップへ