第1回
桐生の齋藤さん
2021.05.23更新
2013年4月に始まった「ミシマ社サポーター制度」。以来、私たちの出版活動はサポーターのみなさまと共にあります。昨今の状況下では直接会ってお話しする機会はぐっと減ってしまいましたが、サポーターさんからいただくお手紙やメールに、メンバー一同日々たくさんの刺激とパワーをいただいています。
サポーターさんとのやりとりを通していつも思うのは、「こんなにおもしろい人が世の中にいるんだ!」ということ。それをミシマ社メンバーだけが知っているのはすごくもったいない。そんな思いから、ミシマ社サポーターのみなさまにご自身の活動やお仕事などを紹介していただくコーナーを作りました。
さらにこの連載には「ちいさな野望」もあります。それは、全国のサポーターさん同士がつながっていくこと。このコーナーにもしかしたら、みなさまのご近所に住むサポーターさんが登場するかもしれません。そんな偶然の出会いがあったらおもしろいし、そこからまた新しい何かが生まれるかもしれない。そんなワクワクした気持ちや願いを、このコーナーに託しています。
前置きがすっかり長くなってしまいました。それでは「ミシマ社サポーター名鑑」、群馬県からスタートです。
サポーターNo.391 齋藤直己さん(群馬県)
みなさん、こんにちは。ミシマ社サポーター名鑑のトップバッターに指名していただいた齋藤直己です。桐生市(群馬県)に住んでいます。簡単に自己紹介します。本業は、マップデザイン研究室という屋号で雑誌や書籍のマップのデザインをしています。ミシマ社の『時代劇聖地巡礼』のマップも担当させていただきました。そんなマップのデザインの仕事をしながら、「ふやふや堂」という小さい本屋もやっています。また、ふやふや堂の活動を中心に、地域を盛り上げる活動もしています。そんな今の僕があるのも、ミシマ社がとても大きく影響しています。
僕とミシマ社の話。
話は、10年くらい前にさかのぼります。当時、僕は京都に住んでいて、立ち上げた会社がうまくいかなかったりで色々と悩んでいました。そんなとき、三島さんの『計画と無計画のあいだ』に出会いました。また、編集者の藤本智士さんと話をしていたときに「この本は、今日買ったばかりだけど、齋藤くんが読んだ方がいいと思う」と言って『小商いのすすめ』を渡されました。この2冊からは地道に自分の信じる道を進むことの大切さを教えられました気がします。ずいぶんと大きな力をいただきました。そして、「そうだ、自分のスタート地点である桐生に戻ろう」ということを決めるに至りました(その決断には、もう1冊『いのちをつなぐ海のものがたり』という本の影響もありました)。
時は過ぎ、桐生に戻って2年が経ちました。仕事も落ち着いてきたので、新たな何かを始めようかなと考え始めました。関西に出張に行っていたときに、出版社140Bの中島社長の導きで、三島さんにお会いできることになりました。ちょうど発売になったばかりの『失われた感覚を求めて』を移動の電車の中で一気に読みました。その中に、三島さんがミシマ社の事務所の一角で本屋を始めるということが書いてあり、「そうだ、僕も本屋をやろう」と思い立ちました。三島さんに会ったときに、そのことを伝えると、「ぜひ、やったほうがいいよ!」と言ってもらえました。「ただ、毎日は大変だから週1くらいがいいと思うよ」というアドバイスもいただきました。ということで週1オープンの小さい本屋ふやふや堂が誕生しました(現在は、月・金と週2オープンしています)。
「ふやふや堂」という生き方、働き方
ふやふや堂は、マップの仕事でおつきあいのある関西の出版社や小さい出版社の本を扱う本屋ということでスタートしました。ふやふや堂で伝えたかったことは、いろいろな生き方や働き方があるということでした。世の中にはこんなにたくさんの生き方があることを小さい出版社の様々な本で伝えようと思いました。週に1日しか開かない本屋というやり方があるっていうことも、いろいろな働き方のひとつです。
そんなこんなで、ふやふや堂という本屋(商店)をはじめたことで、地域に関わることになりました。月一のイベント「買場紗綾市」を手伝うことになり、より大きいイベント「ホンチョウワンツーフェス」を主催することになり、古い長屋を活用することになり「カイバテラス」という新しいお店をはじめることになったりしています。与えられた「仕事」をやってきたら、何屋だかわからないことになってきました(本業はちゃんとやっていますが)。
僕はミシマ社のサポーターとして、ミシマ社を微力ながらサポートしているというよりも、僕自身は、ミシマ社に大きく支えられているなあと感じています。僕がいままでにミシマ社や他にもいろいろと出会った人からパスされたことや助けられたことをできるだけうまく他の人へパスできるようにしようと思って活動しています。
桐生は今、若い人を中心に新しいお店が次々とできてきたり、いろんな面白いことがそこらじゅうでフツフツと湧いています。自由に移動できるようになったら、ぜひ桐生に遊びに来てください。ありがとうございました。
ふやふや堂
営業日時:月・金曜日 12時〜19時/第1土曜日 10時〜16時
住所:群馬県桐生市本町1-4-13 早政織物工場内
電話:0277-32-3407(マップデザイン研究室)
ウェブサイト:http://www.fuyafuya.jp/
ツイッター:@cosimio
カイバテラス
営業時間:(月〜金)11時〜19時/(土・日・祝)11時〜18時
定休日:火曜日
住所:群馬県桐生市本町1-5-26
電話:0277-46-6550
ウェブサイト:https://www.kaibaterrace.com/
インスタグラム:@kaiba_terrace
マップデザイン研究室 http://mapdesign.jp/
編集部からのお知らせ
2021年度ミシマ社サポーターのご案内
サポーター期間:2021年4月1日~2022年3月31日
*募集期間以降も受け付けておりますが、次年度の更新時期はみなさま2022年の4月となります。途中入会のサポーターさまには、その年の特典をさかのぼって、すべてお贈りいたします。
2021年度のサポーターの種類と特典
下記の三種類からお選びください。サポーター特典は、毎月、1年間お届けいたします(中身は月によって変わります)。
◎ミシマ社サポーター【サポーター費:30,000円+税】
いただいたサポーター費のうち約25,000円分をミシマ社の出版活動に、残りをサポーター制度の運営に使用いたします。
【ミシマ社からの贈り物】
* ミシマ社サポーター新聞(1カ月のミシマ社の活動を、メンバーが手書きで紹介する新聞)
* 紙版ミシマガジン(非売品の雑誌。年2回発行・・・の予定です!)
*生活者のための総合雑誌『ちゃぶ台』(年2回発刊)と今年度の新刊1〜2冊(何が届くかはお楽しみに!)
* 特典本に関連するMSLive!(オンライン配信イベント)へのご招待
* ミシマ社オリジナルグッズ
・・・などを予定しております!(※特典の内容は変更になる場合もございます。ご了承くださいませ。)
◎ウルトラサポーター【サポーター費:100,000円+税】
いただいたサポーター費のうち約95,000円分をミシマ社の出版活動に、残りをサポーター制度の運営に使用いたします。
【ミシマ社からの贈り物】
上記のミシマ社サポーター特典に加え、
*ウルトラサポーターさん交流会
◎ウルトラサポーター書籍つき【サポーター費:150,000円+税】
上記のウルトラサポーター特典に加えて、その年に刊行するミシマ社の新刊(「ちいさいミシマ社」刊も含む)を全てプレゼントいたします。いただいたサポーター費のうち約100,000円分をミシマ社の出版活動に、残りをサポーター制度の運営に使用いたします。
お申し込み方法
サポーター費のお支払いの方法によって、お申し込み方法が変わります。以下よりお選びください。
⑴ ミシマ社のウェブショップから クレジット決済・コンビニ決済・PayPal・銀行振込 をご希望の場合
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