電子書籍しません宣言、撤回します!

電子書籍第34弾、『時代劇聖地巡礼 関西ディープ編』『言葉はこうして生き残った』の2点リリース!

2023.04.10更新

 こんにちは。編集チームのスミです。
 今月は、春日太一さんの新刊『時代劇聖地巡礼 関西ディープ編』と、河野通和さんの『言葉はこうして生き残った』の電子書籍をリリースします。
 本日のミシマガでは、私スミがこの2冊の魅力を、個人的なアツい思い入れもたっぷり載せてご紹介いたします!

時代劇聖地巡礼 関西ディープ編

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巌流島は、琵琶湖だった!?

近江、奈良、甲賀、丹波、姫路・・・関西各地が、ロケ名所の宝庫!

『座頭市』『鬼平』『柳生一族の陰謀』『ラスト サムライ』『るろうに剣心』
愛され続ける名作から、近年の大ヒット作まで網羅。

・『西鶴一代女』 田中絹代が三船敏郎の面影を重ねた仏像
・『宮本武蔵』 萬屋錦之介が躍動した般若坂や巌流島
・『座頭市』 勝新太郎が映像美にこだわり抜いて選んだ神社と寺
・『ラスト サムライ』 トム・クルーズが歩いた山の砦
・『壬生義士伝』 中井貴一と佐藤浩市が圧巻の殺陣を演じた石段・・・など

 時代劇研究家の春日太一さんが、名作時代劇のロケ地=聖地を巡り、「実際にはどんな場所なのか」「どんな作品のどんなシーンが、どのように撮影されたのか」を解説するガイドブックです。映画の舞台裏を知る本としても、新感覚の旅本としても、お楽しみいただけます。

 全59カ所を、オールカラー写真とともにご紹介しています。カメラマン来間孝司さんによる美しい写真を、ぜひデジタルでご堪能いただきたいです!

 本書は2021年4月に刊行された『時代劇聖地巡礼』に続く第2弾なのですが、副題に「ディープ」と謳っているように、「こんな場所が実在したんだ!」というような、知られざる名所がたくさん収められています。
 なかには地図にも載っておらず、ピンポイントで突き止めるのがなかなか難しい「ある河原」や「どこかの堤道」といった場所も。

 そんな秘境へと辿り着くべく、春日さんは本書の取材に出かける前に、グーグルストリートビューを使って「バーチャルロケハン」をしていたそうです。
 映画のシーンとストリートビューの画像を見比べ、「ここだ!」と見つける瞬間。想像するだけで気持ちが盛り上がってきますね。

 実際に私も、本書の制作中、収録する写真の整理や地図作成にあたってストリートビューに大いに助けてもらいました。
 そしてこの「バーチャルロケハン」の面白さに、見事にハマりました・・・。
 こっちの道かな? あっちかな? と画面上で現地を歩きまわるのは、かなりの臨場感。「へ~! ほんとにこんなところにあるんだぁ。ほぉ~」と、オフィスの机でひとりニヤニヤ、ぶつぶつとつぶやきながらの編集はとても楽しいものでした。

 とくに本書の紹介する聖地は、事前に知っていなければたんなる道や空き地として素通りしかねない場所も少なくありません。
 一見なんでもない風景のなかに、現代的な建築物のすぐ隣に、突如、時代劇のシーンが立ち現れる。その意外性が「時代劇聖地巡礼」の醍醐味であり、これはストリートビューであっても味わうことができます!

 電子書籍をお読みいただくときも、PCやタブレットをそんなふうに活用して、すぐにバーチャルな旅に出てみていただけたらうれしいです。

言葉はこうして生き残った

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いつの時代も、光は言葉にある。

膨大な書籍群の中に飛び込み、6年半かけて発見しつづけた、次代へつなげたい知と魂!

中央公論社で約30年、その後、新潮社で6年あまり。
出版文化の本流のなかで、編集者として、錚々たる著者陣、先輩編集者、
デザイナー、文化人たちとの仕事と交流を重ねてきた著者が紐解く、「言葉」の近現代。
明治草創期に起こった出版という大河が、ここに!

300超のメルマガから厳選した、必読の37本を待望の書籍化。

 いきなり個人的な話で恐縮ですが、最近私は毎朝1本、本書のコラムを読み、心に火を点けてから職場に向かいます。

 河野さんの言葉に触れると、「出版」や「本」という文化が、先人たちの思いと、血と汗のにじむ努力によって今日まで受け継がれてきたという事実が、わーっと身体に流れ込んでくるような感覚になるのです。
 出版の仕事に携わるなかで、私なりに日々、大変なことや、先が見えなくて不安なことがあったりします。ですが、出版の歩んできた道のりと、「言葉が生き残る」ことに人生を賭けたものすごい数の人々の存在を知ると、「へこんだり嘆いたりしている場合じゃない!」という元気と同時に、「本の世界は大丈夫」という、圧倒的に豊かなものに包まれている安堵感が湧いてくるのです。

 本が好きな方、言葉を大切に生活されているみなさまに、ぜひお手にとっていただけたらと願っています。


 ということで、本日は『時代劇聖地巡礼 関西ディープ編』と『言葉はこうして生き残った』をご紹介しました。

 まもなくゴールデンウィークですね。
 旅に出たい! という方にも、家でまったり映画鑑賞や読書をしたい! という方にもぴったりの2冊です。ぜひ、この機会にお読みいただけたらうれしいです。

 これからも、電子書籍、ライブ配信、アーカイブ動画、そしてもちろん紙の本。さまざまな形で「おもしろい!」をお届けします!


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ミシマガ編集部
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