月刊ちゃぶ台

第18回

『ちゃぶ台6』巻頭文を掲載します。

2020.10.30更新

ついに校了しました!!!

昨日、ついについに、『ちゃぶ台6』が完全校了(あとは印刷所に印刷・製本していただくのみ、という状態)しました・・・!
前回の記事でもお伝えしたように、今回からデザインリニューアルするちゃぶ台。その大きな特徴のひとつが、雑誌の途中で、20回も用紙や刷色が変わるという、ミシマ社史上初の試みです。
デザイナーの漆原悠一さん(tento)がつくってくださった台割(雑誌のページの割り当てをまとめた台本のようなもの)は、もはやパズルのようです。

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慣れない制作のため、この2週間ほど、連日のように、漆原さんや印刷所の方とメールや電話でたくさんのやりとりをさせていただき、なんとかかんとか、11/20(金)の発売日に間に合う日程で、校了することができたのでした。
手に取ってくださる読者の皆さまには、ぜひその、紙や色の移り変わりも、楽しんで味わっていただけたらと思います。

巻頭文を掲載します

ここで、本号『ちゃぶ台6 特集:非常時代を明るく生きる』の巻頭に、編集長の三島が寄稿した文章を、ご紹介させていただきます。本号の特集に込めた想いを綴っています。

非常時代を明るく生きる

 終わらない梅雨、四〇度を超える猛暑、残暑なく突入した秋。人との接触を限りなくおさえなければいけない日々。
 二〇三五年には北極圏の氷が溶けると最新の科学レポートは告げ、新型コロナウイルスによる死者は全世界で一〇〇万人超えました。
 気候変動も、感染症も、人類が一度も経験したことのないスケールで起きています。必然、私たちの生き方も大きく変えざるをえません。
 そうした視点に立てば、今私たちが生きているのは、コロナの終息いかんにかかわらず、すでに非常時代、と言えるのではないでしょうか。すくなくとも、非常時代なのだと最初から思っておくほうがいい。どんなにあがいても、悲しんでも、気候変動はノンストップですし、新たな感染症はまたやってくるにちがいなく、自国に目を向ければ、生活苦は重くなるばかり・・・。
 安定した時代よ、もう一度。と嘆いたところで現実はすぐには変わらないわけで、それならいっそ日々を明るく生きよう。明るく生きてさえいれば、この時代を乗りきる知恵やアイデアが湧いてくるでしょうし、多様な生物と共生していく感性も高まってくるかもしれない。
 そんな思いをこめて、本号を企画しました。
 非常時代を生きる。非常時代を明るく生きる。
 そう腹をくくってしまえば、あとは、やることがはっきり見えてきます。
 どこに住んでいようと、何歳であろうと、どんな属性に区分されようと、あらゆる人たちが生活者であることだけは免れないはずです。生活者として日々を生きる。明るく生きる。複雑な事象を暴力的にわかりやすくしたりせず、しっかり粘り強く、考えつづけていく。本誌が皆さんのそうした日々のそばにあることを願ってやみません。

本誌編集長 三島邦弘

「ちゃぶ台編集室」アーカイブ販売のご案内

今回のちゃぶ台は、6月から9月にかけて行ったMSLive!の「ちゃぶ台編集室」という連続イベントの内容を元に、製作を進めてきました。9/30に行われた最終回、デザイナーの漆原さんをお迎えして、表紙デザインを「なま発表」した模様は、ぜひたくさんの方にご覧いただきたく、発刊に向けて期間限定でのアーカイブ販売をいたします。

上記の巻頭文のたたき台を、編集長の三島が緊張しながら読み上げるコーナーがあったり、「非常時代を明るく生きる」ではない幻の特集タイトルが登場したり、制作秘話が盛りだくさんですので、ぜひご覧いただけたらと思います。

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(文:編集チーム星野)

ミシマガ編集部
(みしまがへんしゅうぶ)

編集部からのお知らせ

土井善晴さん「この秋の一汁一菜」アーカイブ動画を期間限定配信中です!

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『ちゃぶ台6』にエッセイ「地球とAIと人間」をご寄稿くださった土井善晴さんのMSLive!イベント「この秋の一汁一菜」のアーカイブ動画を期間限定販売中です! 土井先生がすき焼きを作りながら「料理と時間」をテーマにお話しくださいました。ぜひご視聴ください。

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木村俊介さん「取材入門インタビュー動画セレクション」アーカイブ動画を期間限定配信中です!

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木村俊介さんは『ちゃぶ台6』に『文藝』編輯長の坂上陽子さんへのインタビューをご寄稿くださいました。そんな木村俊介さんのMSLive!連続講座「取材入門」から、グラフィックデザイナーの寄藤文平さんと小説家の津村記久子さんにインタビューをしていただいた回のアーカイブ動画をセットで配信しています。寄藤さんへのインタビューでは「2人称的な仕事」、津村さんへのインタビューでは「悲しみを引き受ける」など、2時間にわたるインタビューを通じ、大変興味深いテーマについてお話をうかがうことができました。

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11/20(金)『ちゃぶ台6』刊行記念 「非常時代を明るく生きる、ってどういうこと?」ミシマ社・三島邦弘&Title 辻山良雄対談イベント 開催します!

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「生活者のための総合雑誌」として、今号よりデザインを一新した『ちゃぶ台』。 リニューアルに込めた思いとは? 『非常時代を明るく生きる?』ってどういうこと? そもそも「非常時代」って何? 編集長の三島がエネルギッシュに語り、Title店主の辻山さんがクールに迫ります!

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