月刊ちゃぶ台

第21回

『ちゃぶ台7』を刊行します!

2021.05.26更新

 こんにちは。ミシマガ編集部です。
 本日は、あさって5月28日(金)に刊行される雑誌『ちゃぶ台7』の見どころをご紹介します!

chabudai7_hortensia.JPG『ちゃぶ台7 特集:ふれる、もれる、すくわれる』

『ちゃぶ台』は、ミシマ社が2015年から作っている雑誌です。創刊号以来、「自分たちの手で、自分たちの生活、自分たちの時代をつくる」をモットーに、「移住×仕事」「発酵×経済」「非常時代を明るく生きる」といった特集を組んできました。

chabudai-serie.jpg(『ちゃぶ台』第1号~第6号)

 前号からは「生活者のための総合雑誌」を掲げ、デザインもリニューアルして、半年に1度発行する雑誌に生まれ変わりました(従来は年に1度の発行)。変化しつづける時代のなかで、たしかな言葉、生活者の足元をそっと照らすような言葉を届けることを目指します。

特集は「ふれる、もれる、すくわれる」

 7号目となる今号の特集タイトルは「ふれる、もれる、すくわれる」です。編集長の三島による巻頭文を、ここに抜粋して掲載します。

(・・・経済に不均衡を生み出す)お金を分解し、生活者としての息苦しさから解放されるためにも、まずは「ふれる・もれる」社会の再構築が欠かせない、そう思うに至った。コロナ下、他者との「ふれる」は禁じられ、ルールから「もれる」ことは許されず、「すくい」のない世になりつつある。政治に目を向けようものなら、絶望ばかり。コロナ以前とは違う「ふれる」「もれる」をつくり直すこと。その先に初めて「救われる」が待っているのではないか。そんな思いとともに本号を企画しました。
 今、集まってきた原稿をじっくりと読み、眺め、そうした救いの可能性を見事に「掬って」くれたと感じています。ふれる、もれる、そしてときには、闇に心が「巣くわれる」。その巣くいにまたふれ、そこから何かがもれ、もれたものを掬い、救われる。本号がそうした循環を生むものであることを願ってやみません。

編集メンバーのイチオシ!

 ご寄稿くださった方々は以下のとおりです! 豪華著者陣による、珠玉の作品が揃っています。

後藤美月(絵と言葉)、津村記久子(エッセイ)、伊藤亜紗×藤原辰史(対談)、尾崎世界観(小説)、タルマーリー 渡邉格・麻里子(インタビュー)、寄藤文平(絵と言葉)、土井善晴(随筆)、内田健太郎(聞き書き)、益田ミリ・平澤一平(漫画)、村上慧(インタビュー)、齋藤陽道(フォトエッセイ)、中村明珍×宮田正樹(対談)、榎本俊二(漫画)、松村圭一郎(論考)、前田エマ(エッセイ)、藤原辰史(エッセイ)、伊藤亜紗(エッセイ)、益田ミリ(エッセイ)、光用千春(漫画)、面白い本屋さん紹介(スロウな本屋、本屋と活版印刷所、REWIND) ※敬称略、順不同

 内容についても、すこしだけご紹介させていただきます。
 今回はじめて『ちゃぶ台』にご登場くださった後藤美月さんと村上慧さんについて、編集担当者よりコメントをもらいました!

後藤美月さん 絵と言葉「さがしものたからもの」
 巻頭、ひとつめの読みものとして、パッと目に飛びこんでくるのが、後藤さんの作品です。ミシマ社から2017年に発刊された『おなみだぽいぽい』という絵本と同じ主人公が登場していて、絵が届いたとき、旧友に再会したような嬉しさがありました。後藤さんの絵には、原画の凹凸がしっかりと残っていて、印刷された誌面からもその手触りが伝わってきまて、はからずも特集の「ふれる」にリンクしているようにも感じられます。
今回のちゃぶ台は、そんなふうに各ページのいろいろな「ふれる性」や「もれる性」を感じていただくのも、楽しみ方のひとつかなと思います。(担当・星野より)

村上慧さん インタビュー「他人の生活は、つまり自分の生活であって」
 「みんなのミシマガジン」で「自分の地図をかきなおせ」という連載をしてくださっている村上慧さんは、発泡スチロールでつくった小さな家をせおって国内外を歩く「移住を生活する」というプロジェクトをされています。「家ってなんだろう?」「定住するってどういうことだろう?」という概念自体を問いなおしながら生きる、まさに「もれる」人です。
 今号のインタビューでは、村上さんが「生活」や「お金」をどう考えているのか、お話を伺いました。面白かったのは、「お金の軽さ」について。家をせおって歩く生活では、「重さ」が切実な問題になります。「お金は必要なときに重いものに交換できる」「お風呂は重くて持ち歩けないけど、お金でその重さと交換ができる」などなど、私たちが日頃持ちえないような感覚について気づかせてくれる内容です。(担当・野崎より)

雑誌づくりをみんなで共有する「ちゃぶ台編集室」

『ちゃぶ台』は「ちゃぶ台編集室」というオンラインの公開企画会議を重ねながら制作してきました。第1回では、タルマーリーの渡邉格さん・麻里子へのインタビュー、第2回では伊藤亜紗さんと藤原辰史さんの対談を行いました。両企画は、「お金を分解する」、「『ふれる、もれる』社会をどうつくる?」という記事として今号に収録されます。
 また、第3回ではデザイナーの漆原悠一さん(tento)にご登場いただき、装丁と誌面デザインについてお話いただきました。

chabudaied.png(4月23日「第3回ちゃぶ台編集室」の様子)

デザイナー漆原さんより
「ふれる、もれる、すくわれる」という特集タイトルを見たときに、言葉が自分のなかにすっと入ってくる感覚がしました。その感覚を大切にして、「伝える」のではなく自然と「もれて伝わる」ようなデザインを目指しました。
 デザインは、情報を整理し、絞るようにして整えていく側面がありますが、それらを重視しすぎると、誌面はきれいにまとまるけれど止まった印象になることもあります。今回は、特集タイトルが喚起するイメージを幅広く捉えて、雑誌全体がもわもわとうごめいているような表現が合うのでは思いました。たとえば、各文章のタイトルには、自分で制御できないようないびつな手書き文字を配置しました。直感を重視して整えすぎないことが今号のデザインのポイントになっています。

「ちゃぶ台編集室」参加者の方からも、うれしいご感想をいただきました!

「ちゃぶ台編集室」参加者の方より
 一番印象に残ったのは、「ふれる、もれる、すくわれる」というテーマに決まった経緯と、そのテーマにもとづく雑誌全体の調和のありかたについての話でした。
 「作家さんひとりひとりの『伝えたい』を集めたら、テーマにむかって全体が自然とまとまっていった」という言葉をお聞きして、今の時代、人々が「なにかを求めている」意識は、確実に繋がっているのだな、と感じました。
 頭の中で理屈をこねくり回すのではなく、ただ、同じ想いをもった方同士が共鳴することで生まれたことば。それによって、いろんな方達の「伝えたい!」がまとまっていく。まさに、「人間」にしかできない雑誌づくりだな! と感動しました。発刊を楽しみにしています。

 『ちゃぶ台7』は、いよいよあさってに発刊です。ぜひご期待ください!!

ミシマガ編集部
(みしまがへんしゅうぶ)

編集部からのお知らせ

『ちゃぶ台7』刊行記念 「ふれる、もれる、すくわれる雑誌!?」 ミシマ社 三島邦弘&Title 辻山良雄対談開催します!

0611_icon.jpg熱い思いが「もれ」出す三島と、その熱をいつも見事に「すく」ってくださる辻山さんが、オンラインで「ふれ」あう、必見の対談です!
6/11(金) 20:00~

詳細はこちら

ちゃぶ台7刊行記念選書フェア、「ふれる、もれる、すくわれる本フェア」開催します!

開催店一覧はこちら


「第3回ちゃぶ台編集室」の全編が動画でご覧いただけます!

chabudaieditroom.jpeg

記事で紹介した「第3回ちゃぶ台編集室」公開デザイン会議のフルバージョン動画を販売しています。著者、デザイナー、編集者の思いがまじわることで雑誌『ちゃぶ台』が生成していく臨場感を、ぜひ体感ください!

詳細はこちら

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