今月のミシマ社

第19回

ミシマ社メンバーが推す! 2019年ミシマ社の本(後半)

2020.01.05更新

 あけましておめでとうございます! ミシマガ編集部です。
 今年も一年間毎日更新してまいりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

 さて、昨年のミシマ社は14冊を発刊しました。掲げている「小さな総合出版社」の言葉通り、さまざまなジャンルの本を出版致しました。さらに7月には新レーベル「ちいさいミシマ社」をスタートするなど、ミシマ社にとって大きな一年となりました。
 昨日の前半(1月〜6月刊)に引き続き、本日は、昨年の後半に発刊した本をミシマ社メンバーが紹介します!

***

2019年7月刊

タブチ これまで『こわいもの知らずの病理学講義』など、専門分野である医学系の本を出されてきた「お笑い系科学者」こと仲野センセが、満を持して大阪を語ります。それも一人語りではなく、大阪弁、花街、私鉄、食いもん、音楽、おばちゃん、落語、文学、ソースなど、大阪名物である各分野の達人との対談。お互いがボケつつ、ツッコみつつ、心地よいテンポで読める、大阪の文化の話です。


2019年7月刊

スガ ちいさいミシマ社第一弾の一冊です。シンガーソングライターで京都の名物喫茶店・六曜社のマスターであるオクノ修さんの曲『ランベルマイユコーヒー店』からこの一冊は生まれました。かねてからその曲や六曜社のファンであった画家のnakabanさんが、歌詞に絵をつけました。絵本の中で描かれている、優しい朝の街並みに魅了されます。朝が嫌いで夜更かししがちな方に読んでいただきたいです。


2019年8月刊

スガ 世間は筋トレブームです。スポーツをする人以外でも、盛り上がった筋肉とパワーを手にするため、ジムに通われている方も多いことと思います。しかし、その筋肉こそが身体が本来持つ運動機能を妨げているとしたら・・・元ラグビー日本代表平尾剛さんによる目から鱗の身体論です。「筋トレ主義」のようなマッチョイズムや商業主義が、私たちが生活する社会全体に溢れています。この一冊を読んで身体の動きも日常生活の思考についても、「しなやかさ」の重要性を認識しました。


2019年9月刊

ホシノ 以前にミシマ社から『木のみかた』(コーヒーと一冊、三浦豊著)という本が出たとき、「普段、素通りしている道ばたの木が、全然違ってみえてくる!」という衝撃を受けたのですが、今回の『クモのイト』もまた、「普段、目の端では見ているけど無視していたクモが、全然違ってみえてくる!」という本になりました。これからの人生、何千回とクモを目にするたびに、ただ無視するか、「お、ハエトリグモだ!」などと見分けて眺めてみるか、それは意外と大きな違いかもしれません。ぜひお手にとってみてください。


2019年10月刊

ミシマ 『バンド』はもちろん、クリープハイプというバンドの10年をメンバー4人が個々に語ったノンフィクションです。ただそれは1バンドの話にとどまらず、まるで自分たちの会社の話に思えてなりませんでした。メンバーがいなくなる、業界が下向きな中、表現の仕事をしつづける意思疎通がうまくいかない...。もう、やめるしかないのか? おそらく誰もが直面したことのある出来事だと思います(程度の差はあれ)。その一つ一つをここまで赤裸々にそれぞれの立場から語ってくれて本当に感謝しかありません。


2019年10月刊

タブチ 2018年10月に外国籍のタンカーが衝突し周防大島が断水した事件を糸口に、今の日本が抱える問題を考え、そこから抜け出すための手がかりを探ります。「宗教」と「政治」という切り口から編んだ第5号は、内田樹先生の「動く宗教性」の話、松村先生のアナキズムの話、FC今治の岡田代表の地方と組織と教育の話など、考えるためのヒントが盛りだくさん。ほかにもエッセイに随筆、そして漫画など、一冊にいろんな楽しみがつまっていますので、ぜひ。


2019年11月刊

タカセ 苦手なあの人、悲しすぎるあの事件。見なければ考えなければ楽な他人事だけれども、本書を読み込めば読み込むほどそれらの問題の矛先は自分自身の内側にもあるんだと気付いてハッと息を飲む。いつだってどうしようもなく私たちはどの立場側にも関わっていて全ての人が当事者なんだ。この世の中で今も起こっているだろう悲しいループを他人事と考えずに自分の過去の体験をもって自分事として話してくださった青山さんと私たち自身のお話です。


2019年12月刊

ノザキ この詩画集を開いたとき、高橋久美子さんがつくる言葉の居場所に、その居心地の良さに、驚いた。体温の感じられない言葉が蔓延する世の中で、この言葉の裏側には確実に人の気配を感じられる、最高にかっこよくて優しい人が近くにいる、そんなことを思った。濱愛子さんの無防備な絵を眺めていたら、自分の中に眠っていたちょっとワルな気持ちが起きてくる。ひとりお酒を飲みながら、煙草を吸いながら読んでほしいです。

***

 2日にわたりお届けした昨年刊本のご紹介、いかがでしたでしょうか。

 今年も読者のみなさまに、「おもしろ、楽しく」本をお届けしたいと思っております。

 本年もどうぞよろしくお願い申し上げます!!

ミシマガ編集部

ミシマガ編集部
(みしましゃへんしゅうぶ)

 

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